えごま油の歴史を紐解く
えごまを知っていますか?
近年のオメガ3ブームにより、食料品店では様々な種類の食用油の取り扱われるようになりました。そこではえごま油(しそ油)として見かけることが多いです。
実は、えごまの食用としての歴史はとても古いです。えごま種子は縄文時代の遺跡からも見つかっており、7~8世紀にはすでに灯明用や上流階級で揚げ菓子などに使われていたようです。
第二次世界大戦前には中国で大量に生産され、世界に売られていました。恐らく日本国内でも食用・工業用として広く使用されていたと思われます。
しかし、第二次世界大戦が終戦し、徐々に海外の文化・ものが流入し、食生活も大きく変わりました。
植物油だけでも総供給は1970年から30年間に2.5倍に増加しています。
特にお菓子やドレッシングなどの加工品に多く使用される菜種油、それを含むサラダ油の消費量が一気に増えることで、えごま油は影をひそめてしまいました。
そんな食用の歴史の長いえごま油、近年はその健康効果から注目を集めるようになりました。
・オメガ3脂肪酸に分類されるα‐リノレン酸が豊富に含まれる
・リグナンやロズマリ酸と呼ばれる抗酸化物質が含まれる(発がん抑制の可能性)
体内の炎症を抑える抗炎症作用があり、いくつかの大学病院や国立病院でもアレルギー患者、炎症性腸疾患(クローン病)患者などにも広く使われています。
他にも、認知症の予防、骨粗鬆症の予防、喘息症状を抑える、脳卒中のリスクを減らす、妊婦の摂取で胎児の将来の肥満予防、など多くの効果期待されています。
参考 油の正しい選び方•摂り方