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現世じゃきっと愛されない
涙は透明な血液らしい
ぱっくり開いた傷口はまるで目のよう
ならば流れ出すそれは人間の感情によって穢された涙なのだろう
どうでもいい
そう口にしながら執着でおかしくなりそう
大学も家族も腕の傷も
どうでもいい
そう言わないと真に受けてたら死んでしまう
一生治らないそれは一生の秘密
知りたくないのなら一生隠してあげるから
一生口出ししないでね
私たちはもう家族じゃないよ、ただの他人だ
ずっと前からね
自殺しちゃったあの子の死は勿体ない?
私の死にはいくらの価値がつくんだろう
バズって昇華されないで
心が綺麗すぎるからこの世で生きていけないのなら
今を必死にもがく私たちはみんな汚いってことか
そんなのあんまりだ
死はいつだって救いだ
今は別に鬱ほど鬱じゃない
0~-10で表せば-4ぐらい
セブンイレブンで買ったヨーグルトと211kcalのナッツを夜食にへらへら笑って淡々と生きている
願わくばへらへら笑って淡々と死にたい
苦しいときいつから笑うようになったの
苦しいとき悲しいとき苦しい顔でも悲しい顔でもなく笑顔を見せるようになったのはいつからでしょう
へらへらと笑いながら涙を拭う私はさぞ滑稽
死ぬかも へらりと笑って言うのがブラックジョークだと思われるならそれでいい
本心をへらへらで包んだらふわふわ
つまりはそういうこと
死ねばへらへらも儚さに変貌を遂げるか否か
二十歳を迎えなければ私は永遠に少女のままでいられるはずだ
そんなのあんまり なはずなのに自殺は綺麗な終わりだと思う
生き続けることは穢らわしい
死ぬって一体何なんだろうか
正体不明の死に焦がれては黒影の生を嘆く
誕生日より先に予定はない
愛されたかった
愛を知った気になって呟く
きっと愛されてはいた
受け止められない変化球だっただけ
正しく愛されるとはどんな感覚なのだろう
私はただ純粋な愛が欲しかった
日が落ちるのが早くなった
夜の長さが昼の長さを追い越して
長袖のブラウスに言い訳を考える季節は去っていった
今年もまた死ねなかったね
今年もまた死ななかったね
拙い私たちはどんな夢で愛されよう