
奈良🍁當麻寺と『ふたかみやま』
當麻寺(当麻寺)は、奈良・平安時代よりもさらに古い、白鳳・天平様式の貴重な国宝が現存している貴重なお寺。
役行者の最初の修行地で、弘法大師ゆかりの寺院なので、古代大和から見て太陽が沈む『西』を守るお寺だったのかもしれません。
ここは奈良市街から離れていて、ついでに寄るには少し難しい場所。
なのでこの辺りをゆっくり散策しようと、ずっと行きたかった二上山の麓を歩けて道の駅もある、近鉄・二上神社口駅で降りてみることにしました。(最寄りは隣の当麻寺駅。)


いつも遠く大阪側から眺めていた、二上山。
初めて奈良側、やっと近くに来ることができました。やはり美しい山ですね!
かつて幼稚園の遠足で登ったのですが記憶はなく、毎日のように電車内から眺めていた山。
いつも遠くに見えるとなぜか、ほっとできました。
昔は『ふたかみやま』と呼んでいたそう。
2つ並ぶ神さまの山、こちらの名前のほうが私にはしっくりきます。
駅から10分ほど歩いて、道の駅に到着。
最初に道の駅に寄るのは危険なのですが、やはり重たい野菜を買ってしまいました!
隣にある『ふるさと公園』も楽しみにしていたのですが、この日は残念ながら休園。


當麻寺は中将姫さまの逸話で人気になったそうです。途中に墓塔があったので、早速ご挨拶。



當麻寺は、612年に聖徳太子の弟親王が二上山の大阪側に創建後、681年に役行者が領地を寄進して現在地に移築。
823年に弘法大師・空海が入って真言宗となり、後に浄土宗が参入し中将姫の伝説とともに浄土信仰の霊場としても栄えたとか。
同じ敷地内で、違う宗派がひとつになっているお寺は初めて。
かつてはもっと大きな寺院だったようですが、今でも13の僧坊があるそうで、じっくり見ていくと時間がかかりそうです。

二上神社口駅から歩いたので、あまり人が通らない北門から入りました。

北門を入ってすぐ役行者ゆかりの宿坊、早速テンションが上がる!


まず庭園が美しそうな『奥院』に入ってみました。
こちらは浄土宗です。


奥へ進むと大邸宅の庭園のような、華やかなお庭が広がっていました。


奥院を出て少し歩くと大師堂。弘法大師をお祀りしているのでしょうか。




当麻寺駅側入口近くの中の坊では、美しい庭園を眺めながらお茶もいただけます。こちらは真言宗。

拝観料が必要ですが、役行者や中将姫ゆかりの遺構など、見どころがたくさんありました。(※お抹茶は別途500円。)


役行者が熊野より勧請した、龍神さまが出現した場所だそう。
そばに立つ木も、貫禄たっぷり。

豊受大神をお祀りする稲荷社は、有形文化財。

お茶室が有名なので、こちらでは『茶せん』をご供養できるそうです。


1300年前に役行者がこの井戸の水を使って、『陀羅尼助』を作ったと伝えられているそうです。
子どもの頃お腹が痛くなると必ず、真っ黒で苦い『陀羅尼助』を飲まされていました!
最近になって、役行者ゆかりのお薬だったと知りました。


ここから香藕園に入ります。





霊宝館を見学したあと、ゆっくり庭園を眺めながらお茶をいただきました。


観光シーズンになると京都は人であふれているようですが、奈良は市街から少し外れただけで観光客が少なくなるようです。
このあたりもまだ外国人観光客には発見されていないようで、ゆっくりのんびり、秋を満喫することができました。