
路線バスで行く【龍神の瀧・夢淵】丹生川上神社中社
ずっと行ってみたかった、丹生川上神社中社。
奈良県吉野山にあり、『X』の形に交差して流れる瀧が有名です。
山奥なので普通なら車で行く場所ですが、平日に運行している地元のコミュニティバスに乗れば、車なしでも行けるらしい・・。
でも本当にたどり着けるのか、行きのバスでは不安でいっぱいになっていました!

◆路線バスでの行き方
まず近鉄・榛原駅で降りて、奈良交通バスに乗り終点・東吉野村役場で下車。

コミュニティバスの情報があまりなかったので不安でしたが、ワゴン車で時間通り来てくれました。

百円を払い蟻通で下車。
車ではすぐなので歩けない距離ではないようですが、歩いている人は見ませんでした。

バスを乗り継ぎ、大阪から2時間ほどでここまで来れたので、感謝でいっぱい。
◆丹生川上神社中社 境内


こちらの神社は広範囲に見どころがあるため、まず社務所に寄って参拝の順序などを伺ってみました。

見逃しそうな場所もあったので、親切に教えていただき助かりました!
まず境内の大杉と各お社をまわったあと、橋を渡って本宮、また別の方向の橋を渡って龍神の瀧(東の瀧)へ行きます。
通常ならば1時間ほどでまわれるそうですが、私の場合は2時間はかかりそう・・(結局、帰りのバス時間まで3時間滞在に。)

こちらでは設置の紙コップで、井戸のご神水をいただけます。



神社内には大杉が3本あり、それぞれ手をあてて願い事ができると社務所で教えていただきました。

木に触って良いのかいつも悩むところですが、お言葉に甘えてまず『叶の大杉』(樹齢千年余)でトライ。
そしてふと、見上げると・・!

全く気づかずに願い事をしていましたが、思わず『ひゃっ!』と声が出ちゃいました。
イタズラ級に近い!(だんだん出現の距離が、近くなっているような・・)
細いしっぽの先に触れられる近さでしたが、バチがあたりそうなので… やめときました。
きっと、この大杉に住んでいる巳さんですね。
お顔を見たくてアップで撮影してみましたが・・ダメでした!

(ヘビさんが苦手な方、アップにしてすみません!)
平常心を取り戻しながら、次の『相生の大杉』へ。
(一周して戻った時には、もうどこにもいらっしゃいませんでした。)



3本目『願の大杉』

周囲には、いろんなお社がありました。


なぜ倒れないのか不思議になるほど、真横に生えている木。

個性的な木々とお社がたくさんあり、境内だけでも見どころがいっぱいでした。

◆丹生神社(本宮)
蟻通橋をわたって、本宮へ。


丹生川上神社の旧社地とのことなので、本宮のお参りもお忘れなく。


こちらにも、パワーをいただけるという『木霊杉』がありました。
中に入ってみると木に包まれて周囲の音が変わり、不思議な感じ!



川を渡って向こう側へ行けましたが、そのまま行くと迷いそうだったのでUターン。

◆龍神の瀧(東の瀧)・夢淵
橋を戻り、今度は左の道へ。


どこかに「西の瀧」があるのかな?と思ったのですが、「東の瀧」の由来は、吉野離宮の東にあるからだそうです。

瀧の動画はこちら ↓
二本の水流が交差する、めずらしい形の瀧。
前日の雨で水量が多かったのか、すごい迫力でした。

ここは高見川(丹生川)・日裏川・四郷川の三支合流の場所だそうです。
古代から3つの流れが交わる、特別な場所だったのですね。
夢淵は古代の人々が水神の鎮坐す霊境として、斎み潔めを行う場所で、斎淵(いみぶち)ともいったのが、訛って「いめぶち」となり「ゆめぶち」となりました。

まだ神社ができるより前から、水神を祀る場所(神奈備)だったのかもしれません。
こちらの素晴らしいのは、瀧の上からも眺められること。

ここまで来た時ふと、吉野を歩いていた役行者さんや空海さんも訪れている、と感じました。


この時一番心地よい風が吹いていたのは、山の神さまの祠あたりでした。

休日にはすぐ横の広場で、キャンプやBBQをする人で賑わうそうです。

ここは神域であることを忘れないよう、遊ぶ必要がある場所のようです。

神や仏さまのために作られた美しい神社仏閣も素晴らしいのですが、山では自然の中で生まれた信仰を感じることができます。
ただありがたい、と思える自然の力。
古代の人々がそこに神を感じたことに寄り添えた気がした時、毎回とても幸せな気持ちになります。