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フランシスコ・ザビエルはいつも哀しげだ

 ついこの間、福岡方面に行くことがあった。ちょっとした空き時間があったことから、時間をどう使おうか考えて、頭の片隅にあった西南学院大学博物館で開催中の特別展のことを思いだした。その特別展は『掘り出された祈り-考古学からみた筑前・筑後のキリシタン-』というタイトルだった。訪ねてみる気になった。
 平日の大学博物館はしんとして静かで、おかげで落ち着いて観て回ることができた。
 ものすごく注目を集める展示をしているわけでもないけれど、府内型メダイなど初めて目にするものも多かった。府内型メダイは賀茂なすみたいな形をしていて、かわいい。私は筑前や筑後の歴史なんかにも疎いので、このあたりのことも知っておきたいとおもいながら観た。この特別展に寄せた研究叢書を購入してきたので、時間ができたらゆっくり読もうとおもっている。

フランシスコ・ザビエル

 最近読ませてもらった『王の挽歌(遠藤周作著)』は大友宗麟を扱った作品だったし、ザビエルについて書かれたもの、ルイス・フロイスの『日本史』もいま大友宗麟の部分を読んでいるところ。展示のいくつかにもこの人たちがあらわれて、ヤアまた会ったね、という気がした。
 これまで大友宗麟に特に興味を持ったことはなかったのだけれど、『王の挽歌』はよく書かれていて、読むことができてよかったとおもった本のひとつ。

親指のマリア(レプリカ)

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 観終わってまだもう少し時間があったし、福岡市立博物館が歩いて行ける距離だった。国宝の「漢委奴国王」を観てみたかった。こちらも、最近読んだ『天の血脈(安彦良和著)』に金印のエピソードが出てきたナアと思いながら入った。
 ところで、この日はずっと雑音ノイズに悩まされた。西南学院大学を出て市立博物館に向かうまでの道路では、右寄りの方々が街宣車で張りきっているのに何台も遭遇した。市立博物館は、まず園内に入ったところで近所の保育園児たちを思いきり遊ばせていて耳が痛かった。館内では、金印などの展示を過ぎたあたりから、人感センサーつきのガイドアナウンスがあちこちに設置されており、親切のつもりかもしれないがこの声がすごくすごく邪魔だった。展示を観たあとで館内のショップにいくと、スタッフが驚くほどのボリュームで私語をしていて驚いた。その後の待合せ場所では店内の話し声、食器の音、BGMがまあ賑やかだった。
 ふだん田舎町でひっそり暮らしているからそう感じたのかもしれない。

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 今日は事務所への手土産にと筑紫もちをいただいた。しばらく食べてないなと思いつつ、如水庵という名称にふと、記事を書くのに使えそうとおもってひとつ持って帰ってきてみた。福岡県の手土産としてわりとポピュラーで、長崎市内でも買えるのじゃないかな。
 如水じょすいといえば黒田官兵衛(孝高)の隠居名だ。かれの洗礼名はドン・シメオン。

如水庵の筑紫もち

 如水庵は天正年間(1573〜1592年)に菓子づくりをはじめたとされ、屋号を如水庵としたのが初めからか、途中からだったのかよくわからないけれど、第二次世界大戦後に黒田家子孫を訪れ、家紋「藤巴ふじどもえ」の使用許諾を得たとある。筑紫もちがつくられるようになったのは昭和52年らしい。
 米粉でつくられたもちにきな粉がまぶしてあって、黒蜜をかけて食べるお菓子である。よくあるお菓子かもしれない。でも久しぶりに食べてみるとおいしかった。

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今日の「おまけ」:市立博物館の園内にはカモがいっぱいいました。みんなで集まって日向ぼっこをしていたのを写真に撮りました。あまり近寄れなかったので、これはトリミング画像です。ザビエルと親指のマリアはiPhone画像。

日向ぼっこ

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片山 緑紗(かたやま つかさ)
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