【短歌】産む前に消してくれたらよかったし そんなにわたしがいらないのなら
ブラック短歌まつり開催中です。
実家には年2回くらいしか帰りません。
ここ何回か帰るたびに母の口から出るのが、家族で遊園地に行った時の話。
まだ小さかった弟をおんぶしているのに、わたしが寝てしまって、重くて本当に大変だったと。
その口調と表情は思い出話や笑い話ではなく、あきらかに不平不満。
幼児が疲れて寝てしまうのは当たり前だし、父は何をしていたのだろう。なぜそんなことを不満に思うのだろう。なぜそんなことを今さらわたしに言うのだろう。
遊園地に行って楽しかった記憶はなぜだか無くて、写真には高い所にひとりで座らされて半泣きの顔で写っている。
あの人たちにとって、わたしはどういう存在なんだろう。
親に愛されないなら、なんのために生まれてなんのために存在しているのだろう。