猶予期間
別れて2週間が経った。
もうとっくに気持ちは吹っ切れているので、過去の恋の話はこの記事でおしまいにしたいと思う。
普段ですます体で文を書くことがそもそもほとんどないので、別れた直後に書いたnoteを今冷めきった気持ちで読み返すと、落ち着いたと言いながらだいぶ混乱していたなぁと思う。
彼のことを思い出さない日はないけれど、思い出す時間は日に日に短くなっている。
思い出し方も変わってきている。
別れた直後は思い出そのものに浸って、楽しい旅行が終わってしまった後のような虚しさと余韻を感じていた。
けれど今はこの恋愛と失恋を通じて自分が成長できた部分や、相手と自分の性格やコミュニケーションの取り方を思い出して自己分析材料として利用している。
別れた後の方がかえって相手の性格にも自分の性格にも興味が湧いている気がするので、人間というものを知るのに1歩近づくための手助けだと思って存分に使わせていただいている。
別れた後にそんなことをしているなんて知られたら引かれそうだけれど、まあ私ならやりかねないってことぐらいは2ヶ月足らずでもわかっただろう。
恋愛って、というか人間関係って家族だろうと違和感が全くないことなんてないだろう。
恋愛に特化して言えば、その人の本当に好きなところ、この人のことが好きだと胸を張って言えるところと、ん?ってなるところの塩梅で付き合えるかどうかが決まっている。
価値観の擦り合わせというのも、自分が譲れる、削ってもいい部分と絶対に曲げられない信念、これこそが自分だという部分とを上手く分けて、削ってもいい部分をお互いがお互いに合わせた結果どうなるかという話だ。
というのはどこでも言われていることなので改めて掘り下げることはしないけれど。
私がしたいのは、吹っ切れるってどういうこと?という話だ。
あまり良くないとは言われるが、失恋した後に、今思えばあの人のことはあまり好きじゃなかったとか、あの人はこんな悪いところがあってとか言う人は多い。
それに対して、好きだった気持ちはちゃんと認めないとかえって立ち直れない、とどこかで見たのだけれど。
割り切れていないうちはそうかもしれない。
でも割り切れて思うのは、割り切れてからは何を思っても自由だということ。
何度か書いているけれど私はどんなに相手を好きになってもいわゆる盲目にはならなかった。
元々他人の悪いところを見つけやすいという厄介な癖があるからというのもあるけれど、例外なく元彼のことも悪いところまでしっかり見ていた。
なんで付き合えてたのって、好きだったからだよ。
もう別れたら、言い方は悪いが好きでいる必要がなくなる。
吹っ切れるというのは相手を特別好きではなくなるということだ。
だから、別れて考えが自由になった今だからこそ、今思えば私と彼は根本的にこんなところが合っていなかったな、と考える。
付き合うというのは、さっき書いた「相手の好きなところ」と「違和感」のうち「好きなところ」が勝っている状態で成り立つ。
別に全てを好きでいる必要はない。
良いところが悪いところを呑み込める程度なら恋愛は成り立つ。
そして別れるということ、吹っ切るということは、「違和感」が先行するということ。
別に相手の本質は変わっていないのだから、人間のことなんて全部肯定できるかと思ったら全部否定するなんてことはそもそもありえないのだ。
変わっていない相手のどこに目が行くか。
今まで目を瞑っていたところが急によく見えるようになる、見てもよくなる。
それが別れというものだと私は思っている。
こんなよわーい切替スイッチなので、別れたからと言って別に今の私の目に彼がとんでもない悪人に映っているわけではない。
いいところもあって、悪いところもあるね。
それは出会った時から今までずっと変わっていない。
だから、私はもし普通に何事もなかったように友達として話せって言われても余裕でできると思う。
あとは向こう次第だ。
ここまで書いていると私が恋愛に対してものすごく冷めているように見えるかもしれない。
人間関係そのものに冷めている。
その上受験生なので、今はあくまでも自分の将来が大事だから余計に冷めている。
タイトルの猶予期間というのは、最初に彼が提示したものだった。
別れ話の切り出し文句を要約すると、1~2週間前から冷めていたんだけれどこの気持ちは一時的なものだと思いたいから、あと2週間続けてそれでも自分の気持ちが変わらなければ別れたい、ということだったのだ。
その2週間というのが、今日までだった。
今思えば、2週間続けたって、意味のない延命治療と同じでただ私が相手の曖昧さに苦しめられて結局別れていたと思う。
前の記事でも散々恨みの如く書いていた、私は受験生なんだよという話。
受験が終わるまでは進展も後退(別れ)も一旦ストップしようという話はしたはずだし、受験生の恋愛ってだいたいそういうものだ。
これは受験生のメンタルを考えてのことだ。
もし2週間続けて別れていたら、もやもやする2週間+別れて心にダメージを負う期間と、恐ろしく長い闘いになっていたのだ。
私は今テスト真っ只中だし、来週には大事な模試もある。
これが何も手につかないようじゃ余計に相手を恨みかねない。
だから吹っ切れた今は、あの時別れてくれてありがとうという淡白な気持ち。
もし受験期間も続いていたとしても、精神的支柱にはなっていただろうけれど、どんどん相手に割く時間がなくなって意味もなかっただろう。
私は別れて1週間前後で立ち直った。
早いと言われた。
それはこんな別れた直後に自己分析してしまうくらい鬼のように強いメンタルをしているおかげもあるけれど、今年の初めに出会ったばかりで、私の17年もの人生の中じゃぽっと出のたった1人の、それも年下の男に私の人生狂わされてたまるか、というある種の燃えが大きかったように思う。
だって相手は受験の大変さを知らないのだ。
自分勝手だ。
本当に会えないのが主な理由なら、どこまでも自分勝手な人だ。
それなら人格否定された方がマシだった。
相手はその重みをわからないまま、私の人生がひとりでに狂っていくのはあまりにも惨めだった。
せっかく勉強1本に専念できるようになったのだから、あの1週間躓いたのがなんてことなかったように第1志望受かってやる。
褒められても叱られても伸びない私は、逆境やライバル心で燃えるタイプだった。
相手への恨みは良くない感情ではあるが、それが今の私の原動力ならとことん利用してやろう。
もし私の性格そのものがだめで別れていたとしたら(そう解釈しなければ辻褄が合わないところもあるが)原動力になんてならなかっただろうから、やっぱり会えないことが理由(相手の言うことが嘘でなければ)でよかった。
※この記事は10月20日に書いたものです。
なんと公開せずに寝落ちしてそのままにしてしまっていたので、今更ですが公開させていただきます。
たった3日前の自分なのに文章が拙すぎて泣きそうです。言い回しも文体も全部変えようかと思いましたが、そうしたら3日前ではなく今書いた記事になってしまうのでほとんど手を加えていません。
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