「おかえりなさい」という言葉は温かい。

noteの記事で、昔のジブリ作品が映画館で上映中だということを知った。
ジブリ作品はどれも大好きだけれど、中でも『風の谷のナウシカ』が一番好きだ。
誕生日のプレゼントやサンタクロースからの贈り物に、何度「メーヴェをください」とお願いしたことか。小さい頃は、あの乗り物が世の中に存在していると、信じて疑わなかった。

けれど、『風の谷のナウシカ』を映画館で観たことは一度もない。ということで、本日は急遽映画館へ。
こういった時、近場に映画館があるというのはありがたい。

なんの考えもなく行動に移したため、上映時間のことを考えていなかった。特別上映作品のため、上映回数が少ない。上映時間まで結構時間がある。
そこで、これまた唐突に今から鑑賞しても『風の谷のナウシカ』の上映時間に間に合う、『グレイテスト・ショーマン』を観ることに。

『グレイテスト・ショーマン』

こちらの作品も観たいと願いつつ、タイミングを逃して観ることが叶っていなかったので、嬉しい。
正直すっっっごい良かった！！！

元々ミュージカル系作品が好きなので、心を跳ねさせながら観させていただいた。ああいった作品を観ていると、内から湧き出るリズムを胸の内に留めておくことができずに、無意識の内に身体が動いてしまうのだが、今はソーシャルディスタンスで前後左右に人は座らないようになっているし、良いのか悪いのか劇場内はスカスカだったので、周囲に迷惑をかけずに済んだ。

あの大きなスクリーンをたったこれだけの人数で独占して良いんですか？っていう状態で、大富豪気分を味わうと同時に、映画館の苦労を目の当たりにしてしまい、現実の厳しさにちょっと辛い気分にもなってしまったのだけれど・・・。

が、映画が始まってしまえばもう夢の中だ。
あの、お決まりのテーマ曲が一気に心を掴みにかかってくる。もう助走して床に膝下をつけながらスクリーンの中に滑り込みたい位（分かる？ノリノリでズザーって、床をズザーっていく感じ）。

あらすじとしては、恵まれない時代を経験しつつ夢を追いかけ成功し、調子に乗って痛い目をみて大切なものに気づいてもう一度立ち上がる、といったありきたりなものなのだけれど、曲が良い！歌が良い！声が良い！踊りが良い！

もちろん映画館からの帰り道は、サントラを聴きながらの家路となった。

やはり、ミュージカル映画は、映画館で見るに限る！
久々の映画館良かった・・・。映画館の魅力を実感し、満喫。

映画が始まる前に、スクリーンに「映画館におかえりなさい」といったメッセージが流れたのだが、作品が１秒も始まってもいないのに、何故だか無性に泣きたくなった。

映画館で映画を観ることは、ごく当たり前のことなのに。最近は、それすらも当たり前でなくて。経営とか存続とか対策とか、大変なのは映画館の方なのに、
「おかえりなさい」
その言葉を言える映画館の心遣いに、感動してしまったのだ。
ありがとう。帰ってきたよ、ただいま。

そんな心温かい映画館で観た『風の谷のナウシカ』については、また後日。
早く、映画館で映画を楽しむ日常が戻ってきますように。

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