いちばん温かい愛
久しぶりに母と2人でご飯を食べた。
年度末に高熱を出したこととか、
遊びに行った時の話とか、
仕事の話も色々。
話題が移り変わって行く中で、
わたし自身の話になって。
友達に予定をドタキャンされたことを話した。
怒るより哀しくなってしまったこと。
そこに至るまでの経緯。
自分が雑に扱われているとずっと気づいていたこと。
期待していないと思ってたのに心のどこかで期待していた自分の甘さ。
数年来の友達に"失望する"という感情が湧き出た自分にびっくりしたこと。
仕事を休みたいと思うくらいのショックを受けたこと。
どうやって乗り越えたか。今後はどうしていくか。
わたしと目を合わせながらそんな話を聞いてくれた母は、泣きそうな顔をしていた。
わたしはそこで直接的な母の愛に気づいた。
「この人を悲しませるようなことはしたくない」って、確信した。
だから、もう大丈夫って意味も込めて考え方を変えた話をしたら、母は少し安心した顔をして、自分の体験と考えを話してくれた。
大人になって、母とはそういう話をすることが増えた。
自分の考え方、性格、体験。
話を聞くたびに、母のようになりたいと思う。
母は、一見サバサバしている。
自分の好き嫌いがはっきりしていて、
必要以上に人間関係を広げない。
相手を何かを求めることもしないし、
求められてもNOとはっきり言うことができる。
その分、あまり心を許さない。
常に何かを疑う捻くれたところもあるらしい。
わたしは、真反対だ。
お人好しで人に嫌われるのを怖がってしまう。
求められたら嬉しい。必要以上に返したくなる。
心を許すまでに時間はすごくかかるけど、
一度許してしまうと何があっても嫌いになりきれない。
それから素直。何も疑えない。
母には程遠い。きっと近づけない。
だけど、人生の指針にしたくなるような母だ。
そして、わたしは母の愛でできている。
そう思ったできごと。
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