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あなたが「前世」を知りたいのはどうして?
占い師をやっていると、「私の前世は何ですか?」みたいな質問を受けることって日常茶飯時です。
今日はそんな質問に対しての、私の回答となる記事を綴ってみたいと思います。
ド直球なスピ話が苦手な人は、スルー推奨です(笑)
そもそも前世って証明できる人いる?
まず最初に、私は前世否定派ではありません。
生まれ変わりだって信じているし、何ならガチの「スピリチュアリズム信奉者」だとも思います。
でも、証明もできないのに「あなたの前世は~」みたいなことを言ってくる霊能者っぽい人はちょっと苦手(^^;
正直、それを聞いて何になるの?とも思います。
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私自身、鮮やかな色付きの夢を毎日くり返して見た時期があり、「もしかしたらこれが前世かも」と思ったことはありました。
そのタイミングで、複数の霊能者から全く同じ前世を指摘されたときは、「やっぱりそうか」という気にもなりましたよ。
ただね。
だからといって妄信してはいけないと思うんです。
それは「誰も証明できないこと」だから。
ファンタジーとして楽しむ分にはいいんですよ。
でも、その程度で留めておいた方がいいんじゃないかなって思います。
「この人、土左衛門(どざえもん)だったからね」
鑑定中、私は意図して前世を見たりはしませんが、知らないうちに口走っていることはあるようです。
ある時、お客様からびっくりするようなフィードバックをもらいました。
「先生、この前〇〇のこと『この人、土左衛門だったからね』って言ったでしょ?
私、帰ってからそのことを伝えたら、突然青ざめて震え出しちゃったんですよ。誰にも言ったことなかったけど、水が怖くてずっと恐怖症に苦しんでたんだって」
うーん……それって、どうやら前世のことみたいですよね。
でも私、そんなことを言ったなんて、全然覚えていなかったんですよ。
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それを聞いてかすかに思い出したのは、鑑定中にチラッと「川べりに上げられた仏様にムシロがかけられていた」様子が見えたこと。
それが見えたのは確かですが、言った覚えはなかったのです。
だいたい、「土左衛門」なんて言葉は私の辞書の中にはなかったというか、そんな言葉を使ったことはこれまで一度もありませんでした。
だから多分、必要があったから言わされたんだろうなと思います。
(鑑定中、半トランス状態になることがごくまれにありますが、必要がない限りは起きません)
でもそれだって、証明することは出来ませんよね。
今、あなたが生きている「この日常」が前世になる
(一人の人間が「そっくりそのまま」別の人間に生まれ変わる訳ではないのですが、ややこしくなるのを防ぐために、その話は後回しにして……)
単純に考えてみてください。前世って、その時代に生きていた私達一人ひとりの人生そのもの、ですよね。
魔女とか有名武将とか、聖職者とかだった人って、そんなに大勢いるはずはないと思うんですよ。
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今、ここに生きている「一市民である私」。
もしも生まれ変わったら、この私が「前世の私」ということになります。
それなら、前世の探求なんかよりも、今をしっかりと生きる方がずっと大事だって思いません?
「どうしてこの課題をちゃんとやり遂げてくれなかったの?」と、来世の自分に叱られないように。
一人の人間が「丸ごと」別の人間に生まれ変わる訳じゃない
さて、ここからは少々難しい話になりますので、読むのが面倒な方はすっ飛ばしてください。
これはスピリチュアリズムで言われていることですが、
生まれ変わりの仕組みはとても複雑で、人間の理解力では到底追いつかないものなんだそうです。
たとえば類魂(グループソウル)の法則というものがあり、
【死後、私たちの魂は「それぞれの魂の故郷」であるグループソウルに戻り、溶け込んでいく】と言われています。
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そして生まれる時は、その逆。
【溶け込んだグループソウルの中から、一滴のしずくのような「魂」が飛び出して、一人の人間として生まれていく】みたいなんですね。
それぞれの前世はグループソウル全体で共有しているため、一口に前世と言っても「個々の魂としての前世」もあれば、「グループソウル全体の前世」もある。
――ね、難しいでしょ?
これ、サラッと一言で「あなたの前世は~」って言えるような代物じゃないと思うんですよ(笑)
それに、私だって知識として知っているだけで、実際にこの目で生まれ変わりの仕組みを見てきた訳じゃありません。
だから、したり顔で前世を鑑定するなんて、おこがましくてとても出来ません。
必要があって見たものなら、それが事実かどうかより「理由」を重視する
例えばヒプノセラピーなどで見た前世(と思われるもの)。
私は医療的な催眠療法を受けたことはありませんが、民間セラピーとしてのヒプノは習っていたため、何度も経験しています。
そこ(ヒプノ)で見えたものが事実かどうかは、この際あまり気にしなくていいと思うのです。
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そこで見えた前世は、もしかしたら心の中で作り上げた物語なのかもしれません。
でも、その中には必ず「その人にとって重要なテーマ」が含まれているはずです。
心の深い部分で気付いていること、思い出しかけていること。
ずっとフタをしていたけれど、そろそろフタを開けて見つめるタイミングに来ているのかもしれない……。
そんな時に、前世の物語に変換することで、心が安心してそのテーマを見つめられるなら、それでいいじゃないかと思うんですね。
それが事実であろうとなかろうと、必要があるなら前世を見つめるのも悪くない。
大事なのは、そこから何を学ぶかということ。
――そんな風に、私は思います^^
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