【エッセイ】マフィン、トレー買いの男。

我が家の巣篭もり期間の自家製新作はマフィンです。

素朴だけどおいしそうなマフィンが焼き上がりました。

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マフィンと言えば、忘れられない思い出があります。

バングラデシュのダッカに住んでいた頃、長男は高校生で昼食用に毎日毎日ずっーとマフィンを学校に持って行って食べていたのです。(イチローのカレーみたいなものでしょうか)

ダッカにはおいしいマフィンがないので、私がタイのバンコクに食糧の買い出しに行く機会に、マフィンのまとめ買いをして持ち帰り、冷凍してストックすることにしました。

バンコクに着いて嫁さんからの「買出し指令書」を見ると商品リストの中に、

マフィン 20個

とありました。

20個も!?と思いながらも、長男においしいマフィンをたくさん買って帰ってやろうと思い、バンコクのパン屋に飛び込みました。

トレーとトングを持って店内に入ったところ、美味しそうな3種の味のマフィンがちょうど合計20個ほどトレーに載っていました。

トレーとトングは元に戻して、マフィンのトレーごとレジに持って行きました。

(他のお客さんからジロジロ見られたのは言うまでもありません)

レジのお姉さんもビックリしていましたが、店長もいきなりすべてのマフィンが一瞬にして売り切れたので焦っていました。

それ以来、そのバンコクのパン屋さんで私は「マフィン、トレー買いの男」と認識され、マフィンの需要予測と生産計画をぶち壊す男として恐れられるようになりました。

しかし、一方で「売り上げを一瞬で上げる男」でもあったので、その後そのお店に行くたびに毎回「妙なざわつき」は生み出すものの温かく歓迎していただきました。

この話の学びポイントは、

「毎日マフィンでも子供は育つ」

でしょうか。

では、自家製マフィンいただきます。

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Eito
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