心の傷と脳の傷、甘えてきた私は何を知る事が出来るのだろう。

『Norikoは鉄砲玉みたいに、思い付いたら
何処に飛んでいくのか分からないよ』

祖母がお転婆な私を
いつも諭してくれていた言葉です。

いやいや、躊躇するよ
私だって石橋を叩くからね、
そう言っても
気が付けば、
すっ飛んでいって派手に転んでる
そんな私だと思います。

カナダにいた頃も
私はオランダ姓の彼から
『危なっかしいなぁ』と言われていました。

きっと私は『性善説』が強くて
心の何処かで
危ないこと？そんなことはないだろう
人は基本良い人だろうと
思っていたんでしょう。

日本と言う安全な国と時代に生まれて
だから夜中にふらふらとコンビニに行って
強面4人に囲まれる大ピンチを招く事もあったし
タクシーで誘拐される事にもなったんだろうと
今更ながら思い出します。

私は167センチで決して小さくないのですが
ずっとおひめさま抱っこ状態でした。

祖母が生きている間は
ずっと守ってくれていて
父子家庭だと言う事実からも
『お前が負い目を感じる事は何も無い』と
常に言ってくれましたし
銀行員時代は
高学歴に囲まれて
それでも高卒で叩き上げの課長に
『どこどこ卒業しましたっても、仕事が出来なきゃ意味が無い』と
気にする事はないと
どこぞと知らぬ短大卒の私を
どんどん前に出して下さいました。

海外に飛んで行ったら
これまた筋肉モリモリの奴
（オランダ姓の彼です( ´ ▽ ` )が
守ってくれた。

そんな環境から
いきなり地に落とされたけれど
でも何だかんだ言って
結局私は誰かにいつもお姫様抱っこされていて
甘えている
そんな気がしています。
波乱万丈ながらも『私』を生きている事が出来たと
思います。

11月から仕事がとても忙しくて
noteも読み専になってしまい
時間に追われているのは
新しい方の支援が始まったからと言うのが
大きな理由にあります。
単純に私のキャパオーバーなのですが。

福祉の世界で、もうすぐ4年目。
いろんな方の支援をしてきましたが
今回は初めてのケースで
私もその方と沢山向き合う必要があり
知識を得る必要もあります。

被虐待児症候群と言うものがあります。
今、私が支援をしている方に
マルトリートメントを受けた方がいます。
マルトリートメントとは
避けるべき子育てと言われ
いわゆる暴力や虐待、ネグレクトなどで
その経験がトラウマの様になり
それは心だけでなく脳も傷をつけていく。
学力低下や引きこもりを引き起こす原因と
されるのですが
外から見えにくいものです。

私が支援する方もIQから知的障害と判定され
手帳を持っていらっしゃいますが
支援する中で、
知的障害とは言い難い面も多く
生育歴からマルトリートメントではないかと
違う角度からの支援が必要では無いのかと
会議を重ね、研修や勉強会に参加してきました。

今も私自身、知識が足りてないし
その方の不安定さを引き出すトリガーが何かを
見つけることは出来ていません。

甘ったれで
いつも誰かに守られてきた自分には
理解できるだろうか
その方の痛みを知る覚悟はあるだろうかと
正直、不安がないと言えば嘘ですが
でもその方の未来が
過去の誰かの身勝手さに支配されたままでは
嫌だと言う気持ちも強くあります。

甘える事が出来る
守ってくれる人がいる
そんな事で自分はぬるま湯に浸っていたんだなと
反省する事も多いのですが
その反面
自分の過去が
なんと恵まれていて有難い事かと
思う事も多いです。

不甲斐ない親として
母親しています。
子どもを守る為に
DV元夫とガチに喧嘩して
胸ぐら掴んでぶん殴った事もある
そんな私でさえも
事実と向き合うことが痛い。

幸い我が子達は直接的な暴力はほとんどなかったけれど
言葉の暴力は酷かった。
その事が2人の心を傷つけてはいないだろうかと
思う事が無い訳ではありません。
そう思うと遠い事でも他人事でもない気がするのです。

その方の人生に関わった事
それも何か意味がある、勝手ですが、そう思っています。

私が出来ることは本当に些細なこと。
それでも何かないだろうかと
手探りの毎日を
ここ数ヶ月続けています。

その方の種子が芽吹いて
今の支援に繋がった事を大切にしたい。
その方の花が咲くのを見たいと思うのは
私の身勝手だと思うので
少しずつ葉っぱが1枚1枚増えていく様に
深く傷ついた脳と心を
どうしたらいいのか
何が一番その方が望むのか
私自身が枝を広げていこうと思います。

始まったばかりの事を焦っても仕方ないので
ここはドンと構えていきたいと思います。

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