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野うさぎ逃げる

 693文字

  脱兎の如くとは良く言ったものである。
 進行方向アスファルトの上、野うさぎ発見、トロトロ運転しながらスマホ起動、飛び込んだ茂みの所に停車、降りて見るがいない、えっ、濃霧の中走り去っている、殆ど姿が写っていなかったが、不本意だが、何とか野うさぎと言うと見えて欲しい。
 すっかり冬毛から夏毛に変わっている、激減している野うさぎは、空からの敵に対して目立たなくなっている事に安心する。
 地上の敵は北キツネ、数十メートル離れて北キツネがウロウロ、獲物を探している。
 こちらは母狐のようだ、巣穴には最低でも2匹の子供達がいる事だろう。

 冬の間に又、雑木林が丸坊主、木は冬に眠っているから、冬に切ると木は切られた事に気づかないと、昔父が話していた。

 雑木林の必要性を高らかにコマーシャルしてほしくなる、切られた跡には決まってカラ松が植えられてしまう。
 その地面の下、土の中にはセミや他の昆虫の幼虫、卵等がある事だろうと想像たくましい私、シマエナガ等も雑木林を住家としているし、野鳥等もカラスや鷹、トンビ等から身を守る為に必要なのにと思ってしまう。

 薪ストーブが増えて来た、薪ストーブは幸せの暖かさ、柔らかいむくもりを知っている、雑木林の激減に繋がっている気がしてならない。

 雑木一本の成長はとても遅い、10年20年ではチョロンボ、ヒョロヒョロと頼りない、木によるが直径30センチ程になるのに50年位の年月が掛かる筈、少ない落ち葉はやせた土に、そこに針葉樹では酸性化が進み、これはこれで必要なのだろうけど、まだ砂漠になっていないから雑木林を大切にして~と叫びたくなってしまう (笑)

 

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