無情を視る
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明け方雨が降ったらしい路面の濡れ具合、花畑のお湿り具合が心地良い、北の空は綺麗な雲~心がホウーホオー。
呼吸がとてもし易いスコスコ入って来る、少し道草流れる川を眺めて せせらぎ !!! 流れる音が結構うるさい。
パ~~~ン、猟銃が何処かで一発、猟銃の乾いた情けない音の余韻は、長く山や空気を震わせ何処かに沈みこんで行った。
朝日は東の雲に遮られ、その上にある筈の太陽は北にある雲を輝かせている。
猫が交通事故、群がるカラスに生存の無情、下る川の流れに逆らい上る魚達に我も一緒に川をさかのぼりたい願望が・・・ゴム長靴を履いていないので諦める。
突然石狩挽歌
あれは一月の寒い朝~♬~
何気なしに見つめた雪の上~♫~
一匹の3センチ程の幼虫が雪の上を、ほふく前進している、進む先を見渡すと雪の海原しかない、何処に向かおうとしているのか真意を問い詰めたいが、果たせぬ思い。
私は幼虫が苦手、あの節々が伸びたり縮んだりする様が、どうも気色悪くていけない、クワガタ、カミキリムシ、コガネムシは可愛い、裸の手の上で転がせるから自分でも不思議に思ってしまう。
その他の幼虫は、夏ならばギャーギャー心の中で騒ぎまくり、速、死刑実行してしまう。
特に蛾の幼虫・ようとう虫の食べっぷりは一夜にしてキャベツ、白菜は食い荒らされ芯だけしか残っていない驚く光景が広がる。
10分程何処に向かうのか見ていたが、一月の午前大寒太陽が燦燦と降り注いではいるが、ジッとしていると足元から身体の芯に冷たさが登って来る、私は素直に我が心に従い、その幼虫の行く末を確認する事は諦めた。
だが、その映像は脳裏に鮮やか焼き付き、矢張り寒さに凍えてでも見て置くべきだったと思ってしまう心残りの映像となってしまった。