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花・花・花🌼

 657文字

 玄関フードに鉢植えの花、玄関両脇にも花、家々の窓際にも花、庭にも花々が咲き乱れている。
 走る路肩は黄色の帯状にタンポポ、ふと振り向けば色とりどりなツツジ、デントコーンの苗が植えられ、各酪農家さんは空と天気予報に釘付け、暫く雨が降っていない。
 そのうちに、雨が降らないとぐだを巻き、畑を走れば土埃が舞い上がり、植えた野菜の苗は息絶え絶えでも、広すぎる畑には水を与える事が出来ない恨めしさがつのり出す。
 出会えば空模様の話題、冬には有り難い太陽さん隠れて欲しいと、知らず知らずの内に心を行脚して行く。
 小さな家の前の畑、ホースを伸ばし水シャワー、一時間掛けっぱなしでも、次の朝には水分補給してくれと、種が言う、苗が言う、畑が言う。
 空を見上げ、又、水シャワーガンガン。
 庭の雑草とりしている方、話しかければ、まあるく鼻の穴、土で黒い縁取り、笑う訳にもいかず、雑草の種類の話し等して「有難うございます、それでは失礼します」
  おてんとう様相手のお人達は毎年、今年こそはと願い、実りに期待している。
 裏切られても文句は言うが、呪わず笑い飛ばして来年に希望を、なんとなく抱いて顔を黒くして、汗をかいて、お茶を飲み他愛のない話しで屈託なく笑っている。
  これから、雨予報、沢山降れ降れ、雨の神様いるならば、なんて考えずに、これからの雨予報に胸含まらせて、心の中で、手をハエの様に擦り合わせている事だろう。
  私の植えた花達、皆、土下座している。
 程良く降って欲しいと全ての人達が願っているだろう今日この頃。
 


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