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ゴミを捨てないで
電子タバコが普及された辺りから、車道に捨てられていた煙草の吸い殻が見られなくなった。
時にはまだ煙が出ている煙草もあり、乾燥激しい季節には火事になりかねないと思いながら運転していた。
そう言えばここ何年かは山火事がなく、電子タバコの恩恵かしらと思う事もある。
雪が解けて地面が顔を出し始めると、ここにもあすこにも、ジュースの缶、ペットボトルや丸々と太ったコンビニの袋が路肩から顔を出し始める。
捨てられたレジ袋は風に吹き飛ばされて、木の枝に絡まり揺れている、驚く事に一年位は絡まり続け、風に揉まれている、遠くから見ると白い花が咲いている様に見えるものの、異質さが際立つ。
桜の咲く5月に入ると山菜が採れだす、我が実家は国道から7~8百メートル程離れた場所にあるが、そこに家があるなどとは気づかれない部分は、隠遁生活には持って来いの所だが、不届き者にとってはシメシメと思ってしまうらしい。
そんな実家の急な山を下るとコゴミの原が広がる、コゴミだけで一年食べて行けそうな位出てくる。
そこは風も当たらなく柔らかく美味しい、だが数年前から道路からゴミを捨てる不届き者が出て来た、少し場所を変えるとテレビや冷蔵庫などもあり悲しいばかりである。
コゴミの出る所のゴミは毎年大きな袋を5枚程持ち集める、傾斜40度位の坂でのゴミ集めは本当に大変で、集めたゴミを上の道路迄運ぶのも大変、袋がトゲのある物に引っかかったり、笹に足をとられ転んだり、集めたゴミが下までコロコロ転がり落ちたりと疾駆八苦しながら汗だくになる。
雪で大地が美しく覆われる事が、ゴミを捨てる後ろめたさを無くしているのだろうか ? と考える事がある。
砂粒よりも小さな事は集まると大きな弊害になるという事がある、社会は人の善意で (大袈裟ですね) 成り立っているのを思い出してほしい。
そんな事を思ってしまう雪解けと春うらら。