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守りたいのに傷つける

足が不自由な人には、その人の歩く速度にあわせて歩こうと、人は思う。
目の不自由な人には、その人の手を取って導いてあげようと、人は思う。
しかし、誰かに傷つけられ、その傷が癒えぬまま心の障害となっている人は、その内面の障害を人に気づいもらうことは難しい。
だからそういう人は、人と会っているだけて、より一層傷ついていく。そしてついには、外に出なくなっていく。人と会わなくなっていく。
でも、それでその人が安心して暮らしていけるのなら、僕はその環境を守りたい。それが僕の務めだと思う。
しかし、その僕自身が、その人を傷つけてしまう。

いつも元気で、ポジティブこそがいいことなんだと決めつけ、ネガティブなことを忌避している人は、どこかで誰かを傷つけている。

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