マガジンのカバー画像

七草日記

絵やマンガなどの創作物、WEB記事やTwitterに書ききれなかったこと。あとは映画やいろいろな作品について、ネタバレを含むのでTwitterなどに書けないことなどを書いていきた…
絵やイラスト、身の回りのプライベートなこと、それからむやみにネットで拡散したくない作品への苦言など…
¥500 / 月
運営しているクリエイター

記事一覧

橋本環奈ファンのライターとして文春報道に思うこと

筆者は橋本環奈ちゃんファンのライターである。というか、元々ネットの橋本環奈ちゃんファンがライターになったと言った方が近いと思う。元々映画感想をツイッターで書き始めたのも、『セーラー服と機関銃』の感想がきっかけだった。 あの当時も橋本環奈ちゃんは映画が不入りだと叩かれていた。しかし、映画そのものは悪くない、非常に面白いところのある映画であった。こんなツイートがきっかけになって映画の感想を書き始め、今では映画ライターっぽい何かみたいな仕事をして本も出したりしているから人生は不思

歳忘れ、大きな声では言えないが2024年好きではなかったワースト映画

ベストの方はですね、『週刊文春CINEMA』の方で末席に加えていただきまして、特にこれはヒットさせたかったな、というものを選んでおります。 まあ問題はワーストですよね。別に映画ライターなんだから悪口書く権利だってあるわけですけど、これ失敗作だけど気持ちはわかるねえ、みたいな映画だとどうしても興行にとどめをさすのをためらったりしてしまいます。そんな影響力ないですけどね。でもまあ、年末だからもういいじゃないですか。まあ映画に良いの悪いのと決められるほどえらくはないですが、確実に

福田雄一監督は「物語嫌い」な人々を映画館に動員しているのではないかという話

福田雄一監督の『聖☆おにいさん』がSNSの映画ファンから叩かれている。めったにないことだが映画の途中で出てしまった、とか、とにかくひどいので気を付けてほしい、と言った注意喚起が飛び交っている。もともと福田雄一監督と映画ファンの相性は悪いが、今作は特にそれが激しいようだ。 で、見てきた。確かに過去の福田雄一作品独特のあの「ノリ」、物語そっちのけでキャストがフリートークのようなアドリブを延々やる演出は今回さらに加速している。映画ファンが一番嫌うノリである。クライマックスなんてほ

さすがにいい加減そろそろ山﨑賢人を評価すべきなのではないかという話

2020年に、デジタルフライデーに山﨑賢人の記事を書いたことがある。 山﨑賢人が映画の一作一作に身を捧げる献身的な俳優であること、それにも関わらずSNSでは「また山﨑賢人主演かよ」などと揶揄されていること、映画賞にほとんど無視され続けていること、などを書いた記事だ。ここに書いたことを今読み返しても、間違ったことは書いていないと思う。 この記事を書いたのはもう四年前だが、この『劇場』という映画の公開によってさすがに山﨑賢人に対する評価も変わるのではないかと当時思っていた。な

『虎に翼』は「桂場さん萌え」で終わって良かったのか?という話

『虎に翼』の最終回から1ヶ月になりますので感想を書いておこうと思います。なるべく正直に。 公平に言って、よく準備された質の高い朝ドラだったと思います。フェミニズムをテーマにした脚本にくわえ、演出や撮影も巧みだった。視聴率も評価も高く、大成功と言えるでしょう。(ただ、フェミニズムをテーマにしたことが画期的、とかマイノリティを扱ったのはこれまでの朝ドラにない、といったような評価は、朝ドラを見ている人なら誰でも思うように「ああ、過去の作品をほとんど見ていないんだな」という感想です

唐沢俊一さんと「皮肉の時代」の死

昔から亡くなる人はたくさんいて、たぶん僕らの憧れていた人たちの世代が亡くなる順番に入ってるってことなんだろうな。まるで70歳になってはいけない決まりがあるみたいに、60代の先輩たちが亡くなっていく。 唐沢俊一さんは唐澤なをきさんのマンガの中に登場する人として最初に知った。たしかにマンガの中でも毒のあるキャラクターだったけど、お2人の関係がこれほど深刻な状態だったとは知らなかった。 なをきマンガの中のキャラクター化された彼とは違い、SNSで知る唐沢俊一氏は、ほとんどあらゆる

フィクションの中の革命・映画『ラストマイル』についての複雑な感想

『ラストマイル』についてのネタバレを含みます。というかこういうことをいちいち断る必要は本来ないと思う。このタイトルでネタバレがないわけないだろう。 最初に書いておくと、映画『ラストマイル』は志の高いエンタメ作品として日本映画の中でかなり高い水準の位置にあるとは思う。『アンナチュラル』『MIU404』いずれも劇場映画にすれば確実に興収数十億円レベル、もしかすればそれ以上も狙える人気ドラマシリーズを『シェアードユニバース』という形である意味では踏台にして、物流業界の労働賃金問題と

『先生の白い嘘』と『違国日記』

映画『先生の白い嘘』については、公開初日の舞台挨拶で監督とプロデューサーが謝罪したことを報じるこの記事がわかりやすいかもしれない。 三木康一郎監督が公開前のインタビューで、主演女優・奈緒さんからインティマシーコーディネーターの希望があったが、話し合いの結果、今回は入れなかったと語り、それが激しい非難を浴びた。記事から謝罪の言葉を引用しよう。 三木監督「今回、私の不用意な発言により皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことをこの場を借りて謝罪したいと思います。本当に申し

本日発表されたあるニュースについての個人的感想

本日発表されたあるニュースについてのきわめて個人的な感想を月額マガジン向けにクローズドな形で書く。極私的な感想なので公開で書こうとは思わないし、ライターとして何か情報を持っているわけでもない。単なる短い、個人的な感想だ。だから何についてのニュースなのかタイトルで触れて購読者を増やそうとも思わない。単にクローズドな形で、あるニュースについて書きたいだけだ。

名古屋のスガキヤは死んでいなかった、という話

ゴールデンウィークの前くらいだったかな。鳥取県の青山剛昌ふるさと館に行く途中で名古屋駅で降りて、スガキヤを探した。関東からははるか昔に撤退し、もはや伝説のラーメンになっているスガキヤ。名古屋ではまだそれが生きているという噂を聞いていたからだ。 スガキヤ伝説は関東でも響き渡っている。2014年には愛知県名古屋市港区出身の武井咲がおしゃれイズムのゲストでスガキヤ愛を語るなど、スガキヤLOVEの有名人は多いのだ。安い価格。美味しいスープ。 cdbちゃんもはるか昔に食べたことがあっ

急病による月額マガジン更新遅れのお詫び

大変申し訳ありません。 実を言いますと、つい昼まで今日は6月30日だと思い込んでいました。 当然ながら本日は7月1日です。しかしながらこの月末、39℃を超える発熱で意識が朦朧とし、月末に投稿するはずだったnoteを書くことができませんでした。というか、そもそも何日なのかを把握できないほど朦朧としていました。 先週の火曜日、舞台を観に行った後に、徐々に体調が悪化するのを感じていました。(より詳しく言うと、そのさらに1週間前にまったく別の症状で先月に続いて先月に続いて救急車に乗

映画『マッドマックス:フュリオサ』 感想

日本でも『マッドマックス:フュリオサ』が公開されました。初日の朝から見てきましたので感想などを書きたいと思います。 そもそも前作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』は前々作『マッドマックス/サンダードーム』から30年もの時をこえて作られた作品でした。同時代のゲームに例えれば初代ファミコンで熱狂したゲームの続編がPS4のフル3Dで公開されたようなものです。主演の交代はもちろん、映像、ストーリー、砦のイモータンジョーたちの人物造形、そして何よりもフュリオサの鮮烈なキャラクター、

人生で初めて救急車で運ばれてしまった話

いきなりすまん。本当は西日本旅行や、映画のことを書こうと思っていたのだが、今月下旬の深夜に急激な体調の変化があり救急車を呼ばざるを得なくなってしまったのでそのことを書こうと思う。今は回復しています。

映画公開後の疑問『オッペンハイマーをプロメテウスに例えて本当にいいのか?』

映画『オッペンハイマー』が公開されました。試写の時はさすがに内容に踏み込んだことを書くのは控えたのですが、無事公開もされたことですし、あらためて内容について書きたいと思います。 Prometheus Stole Fire from the Gods and Gave It to Man. For This, He Was Chained to a Rock and Tortured for Eternity.” 映画『オッペンハイマー』はこの引用から始まります。 「プロメ