ラグビーって楽しいと子供達に思ってもらいたくて
普通に過ごせていた頃、そしてこのコロナ禍に突入する前、毎週未就学児達にラグビーを教えていました。
私の方針としては、ラグビーが楽しいということを教えていました。
もちろん、トライをすれば楽しいし、試合に勝てば嬉しいのですが、勝つためトライをするためというより、純粋に楽しいと思えるように。
仲間と走り回って、大怪我をしないで、この間よりも出来たことが増えるように。
子供達と向き合う時の覚悟。
信頼関係を築くために、サボることなくグランドに行く。
同じ人として真剣に向き合う。
その二つでした。
お陰で10年以上も子供達と笑い会える週末を過ごしていました。
さて、私は元々子供好きであったか。
自覚はあまりなかったです。
もちろん嫌いではなく、子供の声や笑顔は好きだったし、自分の子供達が小さかった頃から、役員などで積極的にたくさんの子供達と関わってきました。
保育園の先生には“保育士の素質がありますね”なんて言われたこともありましたが、確かに子供に嫌われるって事はあまりありませんでした。
ラグビークラブには息子も長くお世話になりました。
毎週グランドに行き、コーチやチームメイトとも色々と話をしているうちに、中学生になった男の子達も嫌がらずに話をしてくれるようになりました。
親に話せない困り事を聞く事もありました。
私にとって、我が子1人でなくたくさんの子供達が成長していく喜びを共に味わえるのは、とても幸せで勉強にもなりました。
ご恩返しの気持ちも込めて、OBの親としての立場、親の先輩としての立場、長くクラブを見てきた立場、その積み重ねで一番手がかかって難しい未就学児と長年過ごしました。
似たタイプの子供は居ても、同じ反応をしてくれる子供は誰もいません。
うつ伏せ、大の字、下手すると右左もすぐには理解してもらえない。
いかに分かりやすく端的に説明するかは、常に勉強でした。
自由時間に動き回る子供達と遊んで、どんな形なら興味を持って動いてくれるかを知りました。
子供の可能性の偉大さに感心し、成長に飛び上がって抱き締めて喜び、親に一緒に報告して褒めてもらいに行きました。
子供達は親に一番褒めてもらいたいのだから、まず第一声は褒めてあげてと伝えました。
なかなか練習に熱が入らなかった子が、大きくなってラグビーを続けてくれたり、大好きであったりすると、本当に嬉しい限り。
もちろん完全ボランティア。
でもたくさんの貴重な時間をいただきました。
昔々就職先を考えるとき、このような時代が私自身に来るとは考えもしませんでした。
もしかしたら、子供と関わるのが本当に向いているのかもしれません。
だからって今さら保育士を目指す気はありません。
資格を取る頃には定年ですから(笑)
でも、もっと早くに気付いていればと後悔もありません。
だってたくさんの子供達と出会って、素敵な時間を貰えたのですから。
これから先、復活出来るかは難しいところです。
親の介護や自分の孫の相手をするために、毎週欠かさずグランドに行くことは、なかなか難しそうだから。
体調問題からこのまま静かにフェードアウトしてしまうのは残念ですが、そろそろロートルは去るべき時が来たのかもしれません。
それでも、関わった子供達の活躍はいつまでも嬉しく楽しみです。
もしも、仕事にしていたらどんな世界が広がっていたか。
こっそり考えてみないと言えば嘘かな。
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