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ノッテングヒルの洋菓子店(映画レビュー)
ノッティングヒルの恋人の続編じゃあありません
多種多様な国から来た人たちが、暮らす街、ノッティングヒルを舞台にしたイギリス映画です。
物語の展開は予想の範囲内で凡庸ですが、それだけに安心して楽しめます。ネタバレ少々あります。
さて、ノッテングヒルは多種多様な国から来た人達が暮らす街とのことですが、あくまでもイギリス人からみた多種多様な国です。イギリス人はいつも同じものを食べていると聞きます。ど
シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい(レビュー)
私の好きな、19世紀末のパリ、ベルエポック、アールヌーボーの時代。私の好きなミュシャや、サラ・ベルナール、ラリックが活躍した時代が舞台のフランス映画です。今でも人気のシラノドベルジュラックが上演されたメイキングのコメディ。
俳優さんは誰も知らなかったけど、エンドロールに歴代のシラノ役をやった俳優さんが出てきて、ジャン・マレーと、ジェラール・ドバルドューを辛うじて知ってた程度(笑)。
しかも、肝心
宮田大 アメイジングチェロリサイタル
チェロなんて、さっぱり知らない私。カザルスと、ヨーヨーマの名前は辛うじて知ってるけど、曲と言えばサンサースの白鳥しか知らない。そんな私が行きました。大丈夫かな?でもちゃんと、楽しめました。
座席は、一列おきでだいたい埋まっていて、皆さん来ていました。もともとクラシックコンサートって、満席にはならないんだから、これはなかなかの入りです。検温、アルコール消毒、分散退席。ブラボーの掛け声なしも、慣れま
ミューザ川崎ジルベスターコンサート(レビュー)
実はジルベスターコンサートって、初めて。大晦日に年越しコンサートをすることがあるけど、それがジルベスターコンサートです。私が行ったのは、年越しではなく、普通の昼間のコンサートでしたが、、、。
今年はベートーベンの生誕250年でしたから、プログラムはオールベートーベン。エリーゼの為にから始まり、ベートーベンの半生をたどるようなナレーション付の構成。交響曲やピアノ協奏曲を一部だけ演奏することもあり、
トルーマン・カポーティ〜真実のテープ(映画レビュー)
12月末になり、見た映画です。
トルーマン・カボーティって、名前だけ知ってたけど、映画「ティファニーで朝食を」の原作を初めとして、名作を生んだ作家であり、ニューヨークでゴシップを振りまいたセレブでもあった人。いわゆるパリピだったのか?10代で華々しくデビュー。ゲイであることを隠さず、アルコールと薬物にまみれ、今でも語り継がれる仮面パーティーを開催し、美しいとりまきグループ・スワンに囲まれながら、
おもかげ(映画レビュー)
スペイン/フランス映画。愛と赦しの物語です。12月に見てきました。
エリナはスペインに暮らすシングルマザー。別れた夫とフランス方面に旅行に行った6歳の息子、イヴァンは、パパがいなくなったと迷子になった助けを求める携帯電話をかけてきたが、電池切れに。取り乱すエリナの様子がノンストップワンカットの短編で描かれました。緊張感で切なくハラハラするこの短編の後述談として作られた本作。息も切らさない緊張感ある
森麻季/アヴェマリア(コンサートレビュー)
12月半ばの土曜日、ミューザ川崎にて森麻季のソプラノリサイタルがありました。クリスマスが近いから、アヴェマリアなどのクリスマスにちなむ名曲ばかり。ドレスも、クリスマスカラーで。
いつもながら、私は後ろに安いお席ですが、十分に楽しみました。
ソプラノのソロ歌手と言えば、ディーバ。美人でスタイル抜群の森麻季は、私のディーバのイメージぴったり。透明感と延びのある美声に加え、この美貌です。華やかで表現力
スパイの妻(映画レビュー)
蒼井優、高橋一生が夫婦役。プラス東出昌大が出てて、監督は黒沢清が珍しく時代ものを録ると。これは、見なくてはと、去年12月ですが、見てきました。
時代は第二次世界大戦の開戦直前から始まり、戦中から戦後への道のりを描きます。窮屈で生きにくい時代です。思想とかイデオロギーというより、正義感につき動かされた神戸の若い実業家、その美しい妻。こんな人がいたら、どんなに良かっただろうと胸踊る。深い愛に結ばれた夫
博士と狂人(映画レビュー)
メル・ギブソンとショーン・ペンという二代大スターが共演して、オックスフォード英語大辞典発刊という偉業を成し遂げた物語を描く。「博士と狂人」を見て来ました。去年12月です。
大英帝国の威信をかけて取り組まねばならなかった辞典の発刊ですが、あまりに膨大な作業にさっぱり作業は進まない。しかし、ある人物の稀有な才能が発揮され、偉業が成し遂げられて行く。
アイデアから20年もの歳月をかけて作成された映画と
ザ・バンド〜かつて僕らは兄弟だった(映画レビュー)
去年12月ですが、60年代後半から70年代に活躍した、「ザ・バンド」の足跡を辿る音楽ドキュメンタリー映画。見て来ました。
リアルタイムにもザ・バンドは聞いてますが、好みではなかったのか、記憶があまりない。でも、リアルタイムの活躍を知る一番下の年代ということもあり、バンドの設立の経緯や当時の音楽シーンのことも後から知ったことばかり。ボブ・ディランのバッグバンドから活動が始まったことや、まして、ディラ
ライフ・イズ・カラフル(映画レビュー)
ピエール・カルダンを追うドキュメンタリー映画。ピエール・カルダンとは、人の名前?ブランド名?
お洒落でハンサムな革命児は、スキャンダラスでもあり、それを隠さない率直な生き方をする、魅力的な一人の男でした。大変な働き者で現場を知る人でもある一方、マネジメント力も企画力もあわせ持つカリスマ経営者。ファッションが単なる服飾に止まらず、ライフスタイルになったのは彼の功績も大きいでしょう。今なら当たり前の
ある画家の数奇な運命
映画「ある画家の数奇な運命」を、見て来ました。主人公の画家クルトのモデルは、現代画家の巨匠、ゲルハルト・リヒター。事実か事実じゅないかは明かさないというミステリアスな契約でモデルになったという、、、、 。
ナチスドイツの支配下の時代のドイツに生まれ、退廃的な芸術と価値付けられたその芸術に美しい叔母に連れられて出会う。叔母は心を病み、ナチスの政策で亡きものにされる。
戦後は東ドイツで、美術学校に
メイキング・モータウン(映画レビュー)
私が生まれてまもなく創立されたモータウンレコード 。 耳慣れたダンサブルなラブソングの数々を作り出した震源地です。創設60年を記念して創設者のベリー・ゴーティが、音楽史に残る伝説的なエピソードを語るドキュメンタリー。
時代と場所、そしてゴーティという天才がいたからこんな爆発的なヒット曲が量産できたのですね。そのムーブメントは地球の反対側にいた幼い私にも伝わりました。モータウンの後半の頃は思春期に
上原彩子のシューマン(コンサートレビュー)
去年11月になりますが、ミューザ川崎でピアノコンサートを楽しみました。上原彩子のオールシューマンプログラムでした。シューマンは知ってる曲は少ないけど、ロマンチックで好きです。
パピヨン、クライスレリアーナ、謝肉祭。私はクライスレリアーナが一番感動しました。上原彩子のピアノは丁寧で彩子の名前通り、彩りを感じるものでした。美しかったです。
もちろん、いつものように後方の安い席。2250円で優雅な休日に