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写真と言葉

元々、写真に文字というか、説明書きは入れない派だったのですが、最近は出来るだけ一言書き添えるようにしています。正直に白状すると写真だけで全てを語り尽くしている自信がないというのが大きいのですが、言葉が添えられた写真の良さにも気が付いた。というのもあってくどくならない程度に一言書き添えるようになりました。


百聞は一見に如かず。とは言うものの。

写真の強みは見ただけで分かると言う点です。その点を踏まえると「言葉」という写真以外の要素で写真を補完するというのは邪道ではないか?写真で勝負するコンテンツを作っているのならば、写真だけで何を言わんとしているかの意味が分かるように撮らないといけないのではないか?と思っていました。というか今でもそう思っています。

被写体自体に言葉を必要としないようなインパクトのあるものであるなら言葉は不要かもしれません。又は腕の良い写真家ならば平凡な被写体であっても印象的に見せる撮り方が出来るかも知れません。

白い彼岸花。これくらい珍しいものなら説明書きも不要だと思うのですが。
KONICA MINOLTA α-SWEET DIGITAL Sony DT 18-55mm F3.5-5.6 SAM 50mm SS=1/1250 F=6,3 ISO=200

イメージだけでは「言いたいこと」は伝わらない

しかし以前に花言葉に関する投稿を行った際に、それぞれの花につけられた花言葉を説明するためにそれぞれの花の写真だけを説明もなく貼り付けているだけではやはり不親切だなぁと思い至った訳です。花の写真だ見てその花の花言葉を「イメージ」出来るのはすでに花言葉を知っている人だけで花言葉を知らない人が写真に写った花にどんな花言葉がつけられているかなどイメージも出来ないのだ。と。

一言でもいいのでその花の花言葉を書き添えておけば花言葉を知らないより多くの人々にも見てもらえるであろうし、自分自身も貼り付ける写真の一枚一枚を大事にする姿勢がつくのです。

大正ロマンあふれる街角・・・ではなく太秦映画村のセットなのです。
SONY DSLR-A900 Minolta AF 50mm F2.8 Macro 50mm SS=1/250 F=8.0 ISO=200

この「一言書き添えるだけで」自分が写真一枚を丁寧に扱うように変わったというのは自分自身驚きでした。写真一枚一枚の重みが増して、記事の埋め草みたいに扱う事はしなくなったのです。

人間が言葉を拠り所にして物事を考えている以上、写真の意味づけをしようとすると言葉に頼らざる得ないようです。少なくとも自分の写真に関しては。

地上に打ち上げられた潜水艦。これは何?呉にある潜水艦博物館だ。という説明が必要なはず。
KONICA MINOLTA α-7 DIGITAL Minolta AF 28-105mm F3.5-4.5 Power Zoom 28mm SS=1/300 F=8.0 ISO=100

言語領域と非言語領域

写真に一言添えるにあたって、気を付けている点というか、写真の利点を削ぐような言葉は付けないように注意しようとしているのはあります。

写真や絵などのイメージはどれも言葉で説明できない部分や説明しきれない部分を見せることが出来るという利点があります。このイメージで伝わるものと言うのは、それを見た人それぞれに異なっていることもありますが、自分は伝わったもの、受け取ったものが人それぞれに異なっていていいと思っています。

白鷺公園で撮った。と言ったらシラサギだと思う?実際はアオサギの様です。
SONY DSLR-A100 Minolta AF 50mm F2.8 Macro 50mm SS=1/125 F=8.0 ISO=200

自分が一番恐れているのは、言葉を書き添えることでこの人それぞれに異なっていていい部分を「この写真の意味はこうだ」と限定してしまわないかという点です。

非言語領域にある写真と言語領域の言葉が互いの利点を打ち消すような使い方ではなく、互いの欠点を補いあい、利点を伸ばしあう使い方が出来ればよいのですが。

東大阪の稲田商店街なのですが、「とある昭和の商店街」とだけ書いておきたい。
SONY DSLR-A100 Minolta AF 28-85mm F3.5-4.5 28mm SS=1/250 F=10.0 ISO=200

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