初めての旅行で 前編

わたしは勝手な判断をしてしまい…

後にも先にも
これが唯一の失態

部屋に広々とした露天
温水のプール
わたしの人生初めての旅行

ご主人様が
わたしの水着をご用意してくださり

わたしは旅行の前日から
浮かれていたのでした

髪を結い
和装してくるようにとご指示を頂き
いつものように
ランジェリーは身につけずに

ご主人様のお車に乗せて頂き
温泉旅館へと

旅館に到着し
フロントで
夕飯をご主人様の1人分だけに
してもらう様に告げてしまったのです

ご主人様に伺う事なく
勝手な判断
このときは
まだ
わたしは間違った行動をしている事に
気がついていませんでした

部屋に食事が運ばれて
わたしは
ご主人様へ
わたしが箸を運びます
よろしいでしょうか？
と伺ってから

ご主人様のお口に
箸を運び
2時間程の夕食を終えました

全ての膳が下げられ

ご主人様が縄を
わたしの両の手首に

わたしは
着物のまま
つま先がかろうじて
地に着く状態に
吊り上げられ

帯を解かれ
おへその下辺りに
最初の激痛

鈍い音

食事を勝手に
キャンセルして
なぜ
わたしに言わなかった？

もう一度
鈍い音

わたしは
過ちを
痛さを我慢しながら
必死に

申し訳けございません
お許しを
申し訳けございません

3度目の鈍い音
もう
声すら出す事ができず

釣り降ろされ
グッタリとしたそのまま
一夜を過ごす

28才　つづく