I♥鎖に囚われたアリス
きっとね、みなさんは明るい曲好きなのかなぁ(*´ω`)
青春の一曲もほんわかぱっぱな甘いヒットチューンで夢いっぱいだったりするんじゃないのかな?(*^-^*)
わたし?
メタル!メタル!メタル!山下達郎!メタル!メタル!
ギターの本当にファーストコンタクトって今初めて告白しますけど、
BUCK-TICKなんです。ただしすぐ飽きた(笑)
今聴くとたいしたことしてないんですよ。でもイントロ印象深いラインを入れれば8割曲は成功、っていう説は誰が唱えたかわかりませんわりかし本当だと思います。
で、洋楽でギタリストを意識したのはこの人。意外と意外じゃないつーね、
一番最初に手にしたのがこのアルバム。だから一番好き。
なのでサミーが2代目って知るのはちょっとあとから。
なんでかっていうとこの時期に近所のレンタル屋がCDレンタルを辞めるので処分してるのを少しずつ買い漁っていたんです。なので最終的にVAN Halenも全部揃うんですが順番がぐちゃぐちゃだったってことです。
で、ギターを実際に買って「弾けない!」ってなりギター雑誌や教則本を購入、速弾きというものを知ると
このあとはインペリテリとかその他シュラプネル系を舐めていくわけですが、音楽的には鋼鉄度を深めていきます。
もうメガデスの攻撃性は若者にありがちな暴力衝動にぴったりでしたよ。
でも、わたしは止まってしまった。
みんなね、笑ってるんだ。
「俺はこのまま適当に地元で就職する」みたいにみんな笑ってるの。
幸せそうなの。
でもなんでそれが幸せなのかわからないの。
それが正しいの?考えちゃいけないのかな?どうやってまず生きたらいい?
いやちょっと待って、その前に俺なんで生まれたんだろう?産んでくれなんて一言も頼んでないぞ・・・・
そんな青年にスラッシュメタルは答えてくれなかった。ただイライラした。メガデスもスレイヤーもみんなカッコイイしヘヴィだったけどそっぽを向かれたような気がした。
そんな時にグランジブーム。
『オルタナ』と混ぜられるけど私は完璧に区別してる。
オルタナはジャンルを超えて実験的なことにチャレンジしたり、進化を恐れない、アンダーグラウンドな音楽。
グランジじゃないから(怒る人いるかもしれんけどこれだけは絶対に訂正しないし謝罪もしない。グランジはただの一過性だ。繰り返すブーム作っておいてメタルぶち殺してブーム終わったら跡形もなくなったグランジは作られたブームじゃないか!そもそもアンダーグラウンドがブームっておかしいんだ。だからオルタナティヴからグランジは切り離してただのシアトル周辺の地域的な音楽として扱ってほしいし、私はそうする)このバンドは出身地と時期的にグランジに入れられてしまうけどオルタナティヴであってメタルだと思う。
で、とにかくずるずる暗くてダラダラしたへったくそなギターのバンドが幅利かせるようになってたけど、一つだけ、
孤高、いや、違うな。異質?遺物が混入してた。
アリチェン。
彼らは訳の分からない悩みに寄り添ってくれた。
答えはくれなかったよ。でもただ黙って寄り添ってくれるようにいつも私の心に手を突っ込んでゴリゴリかき混ぜてくれた。
パンテラも聴いてたけど、どこか『安心する哀しさ』でいつもCDプレイヤーのマガジン(チェンジャーだよ!チェンジャー!懐かしいね)に入れてた。
そりゃブラックメタルみたいに『完璧精神病棟の中からお届けしてまーす』みたいな哀しさもあるよ?
※再生注意! グロ画像はありませんが本物の精神患者を強制的に教会で叫ばせて録音したモノホンです。あなたがもしポリコレ、人権派、とりあえず正義マンならやめておこう
でもアリチェンは『ちゃんと家にいて買い物したり、たまに誰かと遊んだり。でも生活が破綻していたりどんどんすり減っていたりして日常生活が苦しい』って感じの哀しさ。
ちなみにこれが生まれて初アリチェン。アメリカに行った時PVを見せてもらえた時は感動した。福島県でMTVを見る方法知らなかったからさ。
このだんだん惑わされそうになってくるリフとお経のような歌唱がジワジワ滲んでくるんですよ。
そうすると
「目的なんかしらね」「そんなの考えるとかどうかしてない?」
って言われた自分が少し楽になる。
悩みは消えないよ。メタルはただ悩んだまま人生に付き合ってくれる音楽だから。
そこが歌謡曲と違うところだ。
歌謡曲は歌詞に命を救ってもらえるかもしれない。生き方を導いてもらえるかもしれない。
メタルは中にあるものをずるっと引きずり出して目の前に陳列してくれるのさ。
だから自分も嫌になるし他人も嫌になる。自分も好きになるし他人も好きになる。
すごい曲だと思うよ。
ドロドロではない。かといってスピーディでもない。ひねくれてるけどプログレではない。もちろんデスやブラックでもない。
わけがわからないけど聴いてるこっちまで腐り落ちていきそうになるほど病んでる。
そしてこの時代の流行りのバンドと違うのは音がしっかりメタルだしプレイもうまいってことだ。
どんどんあふれ出る我が家感。親の声より聴いた歌。
しかしこのバンドは終焉する。
もともとボーカルのレインはドラッグの問題があったけれども、
実はこのアンプラグドの時にはもうオーバードーズが止まらなくなってたんだよね。
2002年にレインはあっけなく死んだ。
『死ぬには若すぎる 生きるには早すぎる』の歌詞そのまま
そして今バンドは再結成して活動を再開してたりするんですが、それは一切聴いてないんです。
自分にとってはこのころの「惨めな哀しさ」のメロディが刻み込まれているから、新しいのはそれを認められる人と新しいファンが聴けばそれでいい。
いまだに逃げられてない。
結局ね、
金とか女とかそんなこたぁ山に籠るなり、なんなり最後は生活保護でもホームレスでもなるようになる!
しかし『生きることのスタート地点とゴール地点』の悩みは死ぬ瞬間まで出ない。
絶対に逃げられないし誰も答えてくれない。
答えてくれたとしたらそれは助けてくれようとする優しさか騙そうとする嘘。
ただ人は落とされてくる。
そんな時にはやはり普段「ブラック!デス!スラッシュ!」言ってても
ここに戻ってくる。
「お帰り」っては言ってくれるんだけど
「行ってらっしゃい」は言ってくれない。
でも絶対ずっと話は聴いてくれて眠りに落ちるまでずっと再生しててくれるような
そういう悲しい安心感があるんです。