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鰐梨


むかしむかし、あるところにある川にビッグ・アリと呼ばれる大きな大きなワニが住んでいました。
危険なためその辺りでは川には近付くなと親から子へ、そして孫へと代々言い伝えられていました。
ダメだと言われればなおさら好奇心をおさえきれない子がワニを見るために時々川へとでかけていきました。
そしてビッグ・アリにかぶりつかれて川に引きずりこまれそうにいるところが度々目撃されていました。
通りかかった大人が石を投げつけたり棒で叩くなどしてなんとか助かった子もいれば、残念なことに命を落とした子もいました。
ビッグ・アリの腹の中にはきっと何人もの子供が飲み込まれているに違いないとみんな思っていました。

ある日、川の真ん中辺りでビッグ・アリに加えられ、バタバタと必死に逃げようとしている子がいました。通りかかった大人が手当たり次第に石などを投げ付けていたら驚いたビッグ・アリは慌てて岸に子供を放り投げて川の中へと逃げようとしましたが、大人が投げつけた木の棒の一本が目に刺さりました。必死にもがいてなんとか棒を取ろうとしていましたがビッグ・アリはやがて力尽きました。
無事に助けられた子はショックのあまり、
「ビッグ・アリが、ビッグ・アリが」
と泣きながら叫んでいました。
「大丈夫、もうやつは二度と現れないから」
となだめました。
「違うよ、違うよ。ぼくが溺れていたら助けてくれたんだよ」
「いやいや、そんなはずがない。おまえは食べられるとこだったんだよ」
「違うよ、違うよ」
と、子供は言い続けました。
「よし、ヤツの腹を切り裂いて確かめよう。たくさんの子供の骸骨が出てくるに違いないさ」
そう言って大人たちはビッグ・アリを岸へと引っぱり上げて腹を切り裂きました。
するとそこには木の実や草が入っているだけでした。
ビッグ・アリは川に遊びに来て、うっかり足を滑らせて溺れた子供たちをいつも助けていたのでした。
事実を知った大人たちはビッグ・アリの腹を閉じてお墓を作りました。
次の年にビッグ・アリのお墓から小さな芽がでました。そして何年か経った頃、成長した木に変わった実がなるようになりました。
黒っぽくてゴツゴツしたそれはどことなくビッグ・アリに似ていました。
そしてそれはワニ梨と名前をつけられ、毎年たくさんの実をつけてみんなに愛されました。


【アボカドチーズ】

食パン科/チーズ属
採集日 2022.8.4

=材料=
食パン
アボカド
マヨネーズ
バジルペースト
ブラックペッパー
スライスチーズ

=作り方=
1.アボカドを切ってマヨネーズとバジルペーストをまぜます
2.食パンに1とスライスチーズをのせてブラックペッパーをふってトーストします

食べ頃でクリーミーなアボカドにバジルが爽やかに効いたトーストです。
アイスコーヒーとともに。

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