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立命館を蹴って、東大を目指した話⑤(一浪目 中編)




④は下のリンクから






完成シリーズ(後期)の時間割が発表された。




クラスが上がり、早慶合格に向けた授業が組まれた。
当時の第一志望は、早稲田大学政治経済学部だったので、日本史は一問一答式から論述の授業に変えた。
論述なので京大志望ばかりだった(私立第一志望は自分だけ)。


でも、それが逆にいい刺激になった。


京大志望ともなれば、勉強に対して積極的な子が多い。
少人数というのもあったが、必ず誰かが授業中に質問していた。
さらに、自分以外の生徒は前期からずっと授業を受けてきたので、講師と仲が良く、教室の雰囲気もよかった。




第2回全統記述模試(8月31日)

総合偏差値は56.9
この時期の成績としてはいいとは言えないが、日本史の偏差値が73.5と、大幅に上がっている(全国平均が低すぎる感は否めない笑)。
相変わらず早稲田はすべてE判定だが、上智の神学部で初のC判定が出た



そして、英国日79点という、えげつない奇跡が起きた。




第2回センタートレーニングテスト(9月22日)

ここにきて成績が低下。
古文に至っては、8/50しかとれてない。




全統論文模試(9月29日)

慶應の受験も考えていたので受けた。
一応書き切ったものの、思ってたよりも難しく、全然点数がこなかった。
まぁでも、初めてにしては書けたほうだと思う。





第3回全統マーク模試(10月14日)

英語と日本史が下がり、どの科目も全国平均点とほとんど変わらない結果に。
関大ですらE判定で、流石に焦った。




第3回全統記述模試(10月24日)

ここに来て、英語の偏差値が62まで上がり、初めて総合偏差値が60を突破
早稲田はすべてE判定だったものの、慶應文学部でD判定を出した。




早大・慶大オープン(11月10日)

本番のような緊張感があったのを覚えている。
意外にも、国語が一番いいという結果に。
合格にはまだまだ程遠い。





第3回センタートレーニングテスト(11月15日)

「あれ、11月中旬にこの成績で早慶志望ってヤバくね」って思った方。
本当にそのとおりである。
そこで、なぜこの時期に成績が伸び悩んでいたのかについて話そう。



・実は国公立も受けようとしていた。


「は?何言ってんねんこいつ」ってなった人もいると思う。
いや、全員なったと思う。
今になって考えてみると、自分でも意味がわからない。

当時の僕は、「国公立が正義! 国公立が偉い! 私立はアホ!」みたいなことを言ってるやつが嫌いだった。
「早慶よりそこらへんの地方国立の方がムズい」と言って、私立をバカにしてるのを見た時は驚いた。




いやまぁ、科目数だけ考えたらそりゃ国公立のほうがムズいけどさ......
国公立のほとんどは2次試験3科目以下やし、センターで7科目っていったって難問は出やんしなぁ......

みたいなことを思っていた。


まぁ要するに、バカにされて悔しかったわけである(直接バカにされたことはない)。


そういうことがあって、後期から密かに数学理科基礎倫理政経の勉強を始めた。
そして、準難関以上の国公立に受かって、そこを蹴って早慶に行こうと決めた。





ところがまぁ、これが大変だった。


というのも、数Ⅰ・A以外は初学だったからである。
現社にすればまだ負担を減らして国公立を目指せたのだが、じゃあなぜ倫政を選んだかというと、準難関レベルになってくると現社で受験できる大学がなくなってくるからである。




・数Ⅰ・A、数II・B

もちろん河合塾の授業はとっていなかったので、センターのみの科目は自分で参考書を買って独学で勉強した。
数学は基礎すらわかっていなかったので、マセマの
「初めから始めるシリーズ」を買った。
初学者用の参考書なので、とてもわかりやすかった。



・物理基礎

物理基礎は、「漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本」を買った(全3冊)。
こちらも、はじはじ(初めから始めるシリーズ)と同じく、人気参考書である。



・地学基礎

地学基礎は「センター試験 地学基礎の点数が面白いほどとれる本」を買った。
とりあえず一つ言いたいのは、地学基礎の参考書少なすぎ。



・倫理政経

倫政も同じシリーズを買った。
まぁそりゃ、こんなんやってたら英・国・日の成績上がらんよなっていう。






全統センター試験プレテスト(11月24日)

センターで7科目使うのは誰にも言ってなかったので(チューターに話したら絶対止められるから)、受験科目は今までと変わらず。
上がってないどころか、下がってる。




実戦シリーズ開講(11月26日)

完成シリーズから実戦シリーズに移行。
テキストを使った授業がなくなる代わりに、初見のテストを授業の最初に一斉に解いて、後半で採点して解説を聴くという形式に変わった。



冬期講習開講

学部をちゃんと調べた結果、自分には文学部が合ってると思い、第一志望を早稲田の政経からに変えた。
文学部でも一応英作文らしきものは出るので、引き続き自由英作文は受講することにした。
早大英語などの、早慶志望必修とまでいえる授業を早慶クラスのほとんどの子が受講していなかったのには驚いた。




ここでせっかくなので、僕が1年間授業を受けてきた中で印象に残った講師を紹介しようと思う(敬称略)。





玉城一郎(担当科目:日本史)


口癖は「そこの奈良県民〜」
陽気なおじさん。
くしゃみが死ぬほどうるさい。



新井勝憲(担当科目:現代文)


口癖は「ピシピシッ!」
筆圧(チョーク)がエグすぎて、よく粉が舞っている。
授業は10分ぐらい前に終わることが多い。



島田浩史(担当科目:英語)


椅子に座りながら、コテコテの大阪弁を繰り広げて授業を展開する。
基本的に黒板は使わず、口頭で話す。
たまに、授業の前振り(?)がめちゃくちゃ長く、予定していた範囲まで終わらないことも。
ほぼ毎回といっていいほど、授業を延長する。



長谷川慎一(担当科目:英語)


宅浪で京大合格を果たした、すごい人。
授業は、後ろに座っている生徒もできるだけ前に集め、前列の生徒を当てるといったスタイル。
わかりやすいうえに、話もおもしろく、楽しい授業だった。
写真ではそうは見えないが、見た目は完全にヤ○ザの方。



仲麻理子(担当科目:古文)


陽気な人。
大事なところを話すときに、黒板を思いっきり叩くことがある。
妙な色気がある。



幸重敬郎(担当科目:漢文)


声のトーンがゆるい。
指示棒をお尻のところに入れているので、時々ドラえもんに見える。
かわいい。




山本まさと(担当科目:古文)

公式ホームページから引っ張ってきたけど、これいつのやつや笑


口癖は「てなことを申し上げつつも」など多数。
授業中、たまに黒板を思いっきり叩くので、聴覚過敏の人にとっては辛い授業かもしれない。
プリントの解説が豊富で復習しやすい。
また、プリントの最後には添削課題(強制ではない)があり、やって持っていくと採点してくれる。
好きだったので、毎回解いて採点してもらっていた。







2019年→2020年



突破シリーズ開講(1月7日)

センター試験に向けた、最後の総仕上げが行われる(主に国公立組)。
この辺になると、張り詰めた緊張感が漂っていた。




後半、かなりめちゃくちゃなことをしていたものの、最終的に授業は一度も寝ることなく前の席に座り続けた。
ゲームは完全にやめ、夜更かしすることもなく、毎日朝早くから塾に通った。
高校の時と比べると、大きく成長できたと思う。



そして、1月18日。
センター試験当日。





「行ってきます!」





僕は、そう言って会場へ向かった。



次回第6話「一浪目 後編」



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