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立命館を蹴って、東大を目指した話⑦(二浪目 前編)





⑥は下のリンクから









どの予備校に行くか




宅浪は絶対やめとけと色んな人から言われたので、予備校に通うことにした。
河合塾は結構楽しかったし、もう一年通ってもいいという気持ちはあった。
しかし、ここで問題になってくるのが、やはり学費である。
大手予備校の大学受験科は、年間100万近くかかる(医学部予備校は除く)。
もちろん、マイナーな塾になればなるほど学費は安くなるが、東大を目指すことを考えると、できるだけ大手の塾に行きたいというのが本音である。


そんな時だった。
中3の時同じクラスで仲良かった子が、代ゼミで一浪して京大(理系)に受かったという話を聞いた。
そこで、代ゼミについて詳しく聞くために、すぐに彼にDMを送った。
曰く、「入塾テストでいい点数とれたら、学費免除されるで! 俺がおったコースは、入学金含めて年間で90万やったけど半額なったわ! あと、人少ないから質問めっちゃしやすいしオススメ!」とのことだった。



ちなみに彼は京大合格後、YouTubeを始めたそう。



おもしろいので、気になった方は覗いてみてください!





結果、僕も代ゼミに行くことにした。
東大コースに入りたかったのだが点数が足りず、「トップレベル国公立文系コース」に入ることになった。
年間で85万円だったが、入塾テストなどによる減額のおかげでかなり安くなった(正確な額は覚えていない)。



こうして、代ゼミでの浪人生活が始まった。





新型コロナウイルス



そう、こいつである。
世界をめちゃくちゃにした、憎くて恨めしい存在。
二浪を決める前からその存在は報じられていたが、まさかここまで深刻な事態になるとは思っていなかった。



そしてそれに伴い、代ゼミの授業はオンライン化を余儀なくされた。


ちょうどその頃、世間はものすごい鬼滅ブームだった。
一浪目の時は娯楽を完全に封印していたので、観たいアニメや読みたい漫画が溜まっていた。


「鬼滅のアニメ、マジですごいで!」
「鬼滅の作画バケモン! 観たほうがいい!」




めちゃくちゃ気になる......
とりあえず......ということで1話だけ観た。



止まらなかった。
もちろん鬼滅のせいではないが、コロナで自宅学習メインになったというのもあり、徐々に勉強しなくなっていった(家で集中できない派の人間)




少し話が逸れるが、メルカリで漫画を買った時に、こんな手紙を書いてくださった方がいた。

達筆!


見ず知らずの人に、ここまで懇切丁寧な手紙を認めるしたためる方がいると考えると、日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと思った。




代ゼミ第1回学力テスト

4月26日に実施するはずだったのだが、コロナのせいで5月の中旬に延期となった。
この頃には、すでにやる気がなくなっている。
長文を読む気力がまったく起こらず、自分でも信じられないくらい悪い。
試験中ずっと、



なんで二浪したんやろ...
コロナで対面授業なくなったし、このままじゃ仮に受かっても、大学の授業全部オンラインやん...
憧れのキャンパスライフはどうなるん...
あー、何のために勉強してるかわからんくなってきた...


みたいなことばかり考えていた。





駿台学力判定模試

どの教科も、どう考えても真面目に解いていない。
この成績だけ見たら、トップレベルコースに裏口入学したと思われてもおかしくない。




共通テスト模試(進研模試)

この回だけちょっと真面目にやったのかな。
この成績の上がりっぷりには、さぞチューターも驚いたことだろう。




駿台共通テスト模試

この辺りから、浪人させてもらったのに全然やる気になれない自分に対する嫌悪感と、目的を失った喪失感で病み始めていた。
一浪目の時は全然病まなかったのだが、ここに来て限界が。
もう、試験もマトモに受けられない状態。





代ゼミ第1回共通テストプレ

志望校の欄を見て、気づいた人もいるかもしれない。
そう、東大から京大に変わっている。
こんな病んだ状態で、日本最難関の試験を突破できるわけがない。
有言実行できなかった自分に対し苛立ち、さらに病んだ。




代ゼミ第2回学力テスト

ひどい。






2学期開講

志望校が東大じゃなくなったので、世界史の論述とリスニング(2次)のテキストが、共通テスト対策に変わっている。



対面授業が再開した。


「モチベ上がるかも」



なんて思ったのも束の間。
わからないところを講師に質問したりするようにはなったが、それでも精神状態は依然として狂ったままだった。
勉強しない自分への罰として、昼食はパン1つだけにした日もあった。





第1回ベネッセ・駿台共通テスト模試




第2回ベネッセ・駿台記述模試

見てわかる通り、普段なら解けるはずの英語の問題が空欄だらけ。
試験中はすぐ意識が飛び、一点見つめ。
今振り返ってみると信じられないが、当時はそのくらい病んでいた。




第3回ベネッセ・駿台共通テスト模試

ちょっとだけ息を吹き返しているが、受験科目から数学が消えている。
この頃には国公立の受験は諦めていた(11月)。
私立志望なのに理科基礎を受けている理由は、当時の自分にしかわからない。





第2回代ゼミ共通テストプレ

かつてないほどに精神状態がおかしくなり、日本史だけ受験して途中で帰ってしまった。






そしてこれが、僕が受けた最後の模試となった。





次回第8話「二浪目 後編」




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