新しいコールドテーブルで起きたこと
「どう、先週納入したのちゃんと動いてる」スキンヘッドで頭頂部が蛍光灯に反射した男が、小さなカフェに入ってきた。
「いらっしゃい、あ、梅さん! 今日もお仕事?」
ここはカウンター席が10席と4人掛けテーブルがひとつしかない小さなカフェ。梅さんと呼ばれているスキンヘッドの男は、このカフェのすぐ近くにある、従業員が20名程度でやっている中小企業の社長。この店とは数年来の常連である。
「まあね。でもさ、例年ならうちもメーデーやらで労働者がみんな休んで集会に行くんだよ」「メーデー。昨