高級羽毛布団

上質な枕と敷ふとんを手に入れたので、次は羽毛布団だと思い立ち、いつものふとん屋さんに行った。

「一番いい羽毛布団ください！」
お店に入るなり、店員にそう言った。

もはや私がお店に行くと、店員総出で出迎えてくれる。
行くたびに何万円、何十万円と使うのだから待遇が変わってきたのだろう。

すると、最高級の羽毛布団が出てきた。
一度寝てみてくださいというので、試したところ、
0グラムかというほどの軽さと、最高の肌触り、そして包み込むような暖かさ。
今まで自分が使っていた掛ふとんはなんだったのか。

「これはおいくらですか？」
「300万円です。」
「・・・」

いやいや、これは無理だ。
店員さんは笑っていた。

羽毛布団は枕や敷ふとんと違い、上には上がある。
そこでコスパ最強のものをお願いしたところ、約15万円の掛ふとんを紹介された。

ホワイトグース95%の日本製の羽毛布団だ。
ふとん屋さんに通いすぎたせいで、少し分かるようになってきていた。
300万円のものに比べるとさすがに劣るが、285万円の差を感じるほどではない。
暖かさはもちろん、軽さも肌触りも立体感も申し分ない。
羽毛に包まれているのではない。幸せに包まれていると実感できる。

これまでは毛布、羽毛布団、毛布と重ねて、重いほうが包み込まれて温かいような気がしていたが、そうではなかった。
この羽毛布団1枚だけで冬も戦える。毛布いらずだ。

こうして、良質な枕、敷ふとん、羽毛布団が揃った。
おまけで、以前購入した敷ふとん専用の5万円のシーツをプレゼントしてもらった。どうせ売れないからということらしい。

残念ながら購入した当時は睡眠時間が1時間半ほどだったので、一番心地よくなるようなタイミングで起床しなければならなかった。

当時の睡眠不足を取り戻そうと最近は多めに寝ている。

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