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小さい秋とか日記


10月1日(火)
 焼き芋トラックを見つけて『小さい秋』とか言うてる場合ではない。秋の始まりを感じてる場合ではない。もうこれは、秋ど真ん中。あえていうなら大きい秋。まぎれもなく秋。
 自転車に乗りながら、そんなことを考えていた。てっぺんにのぼる太陽の熱が、夏のそれとはまるで違っている。

10月2日(水)
 昼食はしっかり食べた方がいい、という反省。

10月3日(木)
 美容院でトリックオアトリートをしたら目玉のマシュマロをもらった。少し前からお願いしている美容師さんはなんと同い年。今まで美容師さんといえばお姉さんやお兄さん的な存在だったので、友だちみたいに話せるのが新鮮で楽しい。
 結婚式行きたいんですよね〜って話題でひとしきり盛り上がった。結婚式行きたいです。綺麗なワンピースなんか着てうきうきしたいし、新郎新婦の幸せそうな姿に誰よりも泣きたいし、幸せオーラを浴びて「やっぱり結婚って良いよね〜」とか言ってみたりするけど特に行動に移すわけでもなくダラダラと結論のない話をしたい。

10月4日(金)
 もうなにもかもダメ。午前中まるごとベッドで過ごした。どうにかしなきゃと思って、とりあえず立ち上がってみるけど家中を右往左往することしかできず、気づいたら部屋の中央に立ちつくしながらネガティブに蝕まれていた。
 埒が明かないので散歩に出かけた。コインランドリーの前で、おばあちゃんが手押しカートを椅子にしながら本を読んでいたのがハイライト。
 回り道をしつつ、1時間半かけて街に出た。かき氷だけ食べて、もう1時間半も歩く体力はないけど素っぴんだし気力もないし電車には乗りたくなかったので、帰りはタクシーを拾った。
 お風呂に入って2時間の昼寝をしたら、それなりに回復した。

10月5日(土)
 今季初の鍋。

10月6日(日)
 おつかれさまでした。
 もちろん不安とか、有り得た未来への未練とかはあるけど、でもここでなんとかやれそうだなって安心のほうが強い。やる気よりも、この安心がずっと続くといいな。

10月7日(月)
 「たとえば昨日と今日では考えてることが違うとか、そういう『気分の波』だとしか言えないようなことでも、あなたは理由をつけがち、つけたがりがちだよね」たしかに〜。すごいね、わたしよりわたしのこと分かってるよね。「まあ、そうだね。あなたは色々考えてるけど、自分のことに関しては疎い傾向があるよね」


10月8日(火)

 栗と和紅茶のラテを頼んだはずが、上の栗ソースをキャラメルソースだと思い込んで抜いてもらったので、ただの和紅茶ラテになった。

10月9日(水)
 あの子に見せるためだけに写真を撮る。愛だね。

10月10日(木)
 最近の店長はAIに興味があるらしく、今日は『AIは感情を持つのか』の議論になった。分かってはいたけど、話しているうちに「感情って何なんですかね.......?」の穴にはまってしまい結論は出なかった。感情はあらゆる経験の成れの果てだと、今日のわたしは考えています。

10月11日(金)
 今週はとってもよく頑張りました。
 火曜日に友だちと会ったとき、先週のことを踏まえて「すごく落ち込むときとすごく頑張れるときのギャップが激しすぎるから、もうすこし波をなだらかにしたい」みたいな話をしたら、「でも差があるからこそ頑張れるんじゃない? 私はあんまり落ち込むことないけど、逆にすごく頑張れる日も少ないよ」と言われた。
 そう考えると、今の自分も好きかも。いつだって気づきをくれる特別な友だち。

10月12日(土)
 深夜に衣替えをしたら、くしゃみが止まらない。

10月13日(日)
 DEAN&DELCAのパンプキンタルトが美味しい。



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