Episode.Ⅰ その名の運命
西暦1☓☓4年 S国 帝都バックレー。
シュミッター官邸内にて。
二人の軍人が廊下を歩いている。
「ゴホゴホ」
「おやおや、ウイリアムズ大佐。今日は大丈夫ですかね?」
「フッ… キアームよ。私だってそこまで歳ではない。風邪くらいで休んでいたら、まともな戦略など立てられんよ」
「まぁ、そうですな。シュミッター元首の病状に比べたら、我々の健康問題など些細なものでしょう」
「ゴホ、グフッ… まあ、それよりも会議室へ急ぐぞ。我々が遅刻などして、我が軍の貴重な英雄の名誉に傷などつけて