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今こそ、家賃・広告・販管費を見直し人件費・原価を上げよ!人の可能性は無限大!


プロローグ

昨今、優秀な人材が採用が難しくなって来ています。
と言うのは、当たらずとも遠からずと考えています。

採用が難しいのは、採用条件において他社に劣っていると純粋に考えた方が良い。そして、定着率が悪くなったと考えるのも同様の理由が一理にあると思った方が良い。仕事への遣り甲斐に対しても他社に劣っていると考えるべき。

人材の採用や安定しない理由について、相手方に問題があることを前提として、反省がなされていない様に感じるのは私だけでしょうか。

これまで、一等立地のテナントにオフィスを構えたり、誰もが知る媒体やメディアに販管費を経費をかけるケースが多かったと思いますが、従業員が賢くなり「そんな経費をかけるぐらいなら、自分達の給与を上げて欲しい」とそう思う者も少なくはありません

と言うか、従業員の個々一人ひとりの力や可能性を会社側が、論理的な検証を行わず、最初から決めてかかっているところがあるように思います。

ただそんな経営者の気持ちも分かる。

なぜなら、私も15人の従業員を雇用経験のある経営者だったこともあり、そう言う発想になってしまう気持ちも分かる。それだけ、採用→教育→退職を繰り返している内に、心を疲弊させ、ある種ドライな感情を持たないと、次々とやってくる課題解決に時間と心を使う事が難しい状況になるからである。

そもそも、家賃や販管費に莫大な費用をかける会社に限って、従業員の利用経費を切り詰めたり、極端なコストダウンを強要し、それで捻出した費用を、広告等でかける訳だが、従業員の一人ひとりのモチベーションを、ただ単純に削っている事に気が付いていない幹部や経営者が多い事に、驚きます。

「給与を倍にするから頑張れ!」と言われる方が、頑張れるし、一度手にした生活レベルを下げる事の出来ない習慣を作ってしまうと、頑張るしかない状況になる上、他社に転職すると、今の生活維持が困難になるので、自ずと定着率向上に繋がります。その代わり、仕事として会社は堂々と従業員に依頼する事が出来、円滑な業務推進に好転する思われます。

ただ同時に、四半期毎に数値化出来る人事評価制度を取り入れ、給与の見直しを率先して行い、依頼した仕事が出来なかった場合、減額も増額も良く行われる社風感を作り出す必要もあると考えます。

こうなると、脱落してしまう人材も出て来てしまう事もありますが、他社から優秀な人材が集まりやすい環境が整う事が出来ると考えます。

S2C.Lab調査グラフ

また、原価を上げる事で、お客様へのサービスに厚みが生まれ、お客様からの口コミやインフルエンスが自然と発生し、自ずと原価に広告費を担う関係になると考えられます。この事を、いち早く論理的に理解し、経営シフト出来たところから、優秀な人材が集中し、成長速度が急速に上がると考えます。

その為に、まず行うべき取組について、具体的に対策案を以下に提案致します。そして、その提案を受け入れる為に必要な事の大前提は『今までの馴染みある在り方や、遣り方を自ら解体し、新しいを創造する事でしか、実行できない。』と、信念を新たにして頂き、受け入れて、対処頂く事となります。その覚悟がない幹部経営者は、以下に進まない事を強くお勧めします。


働きがいと働きやすさを、人材に提供する。

以前、エステティック業と美容師業における、給与に関する記事を公開致しましたが、その実態は大変厳しいものです。➡以下記事を参照下さい。

🔶エステティシャンの給与関連調査

厚生労働省の令和4年度賃金構造基本統計調査によると、エステティシャンの平均年収は、35.3歳で323万円ほどとなっています。
・平均年齢:35.3歳
・勤続年数:6.2年
・労働時間/月:166時間/月
・超過労働: 10時間/月
・月額給与:253,500円円
・年間賞与:186,000円
・平均年収:3,228,000円

🔶理・美容師の給与関連調査

厚生労働省の調査によると、理・美容師の平均月給は25万5千円で、平均賞与は5万3千円でした。そのため、年収の平均は約311万円と推定されます。平均年齢:31.2歳
平均勤務年数:6.5年
平均の月額給与:255,000円
平均賞与額:53,000円
平均年収([平均の月額×12]+平均賞与額):3,113,000円

この2業界の合算年収平均は、3,170,500円となり、毎月の平均支給額は264,208円となりますので、手取り額に換算すると20万円少しと考えると、給与と見合った対価ではないと考えるのが自然ではないでしょうか。

ただ、エステティシャンや理美容師に限った事ではなく、この業界に属する人々の多くは、対価と見合った給与を得られていないと、同時に考えるのが自然な程、美容業界を飽和状態かつ売上減少傾向のデフレスパイラルにハマっています。

「利益が上がったら、給与を上げる」という言葉は、詭弁以上でも以下でもない。この状況を打開しなければ、人材流出は避けられず、また人材採用は大変厳しい状況になる事は明白ですが、既にそう感じている方は多いのではないでしょうか?

ただ、今後売上が上がる、下がるに関わらず、従業員の給与のコストパフォーマンスを高める事は、生活以上に、仕事への取組み姿勢や、遣り甲斐を生み出す力を高める効果があると思われます。

S2C.Labが考える業界を長く愉しむ人生ステップアップ

よって、現状の中で企業として取り組めることを最大限行う事をお勧めします。


➡付加価値経費の見直し

付加価値経費で主に利用される事が多いのは、「賃料」「広告費」「販売管理費」等があり、概ね賃料が大きく比重が高いケースがあります。まず、この経費を大きく下げられる努力を行う事をお勧めします。

最近では、シェアオフィスが多く存在します。
例えば、WeWork や Regus 等がございます。一等地でテナントを構えるより遥かにコストを削減できるだけでなく、全国の登録施設で利用が可能になるだけでなく、必要に応じて会議室や応接室を安価に借りる事が出来るので、全国で展開する企業には大変、コストダウンが効果的です。

ここで”賃料削減経費額”を生み出します。


また、「広告費」についてですが、一般的な販促広告として、看板やWEB広告、紙媒体によるチラシ、動画等を使った広告を、可能な限りゼロに減らし、SNS戦略広報室と言った自社運用広告に尽力するべきと考えます。

今のトレンドは、確実にスマホから得られる情報による購買行動が主体です。ただ、店頭とSNSのハイブリッドの広告がお薦めです。その理由については、以下の記事を参照下さいませ。

こうした取組により”広告削減経費額”を生み出せる代わりに、従業員に少しの協力と、もっともスマートフォンアプリで驚異のアクティブ率を誇る『LINE』(LINE活用業界最大手linyへの少額の投資を行い、これまで人海戦術で対応していた仕事量をデジタルの力を用いて減量してあげる環境を整える事だけでも、給与を上げる事無く、給与のコストパフォーマンスを高める事も可能になります。


次に「販管費」となります。
この販管費については、衝撃的な転換が必要になるかと思います。

例えば、「月間物販売上1,000万円を目標」とするサロンがあったとします。それは同時に、1,000万円分の商品仕入れが必要になる事になります。そうなると、挑戦心より恐怖心の方が勝り、現場への圧力に繋がり、現場摩擦が起きやすい環境を作り、致命的なリスクが高まる為、顧客を失う可能性があります。

また、その様な提案をメーカーやディーラがサロンに行う事で、信頼関係や信用問題に関わる事もあり、このやり方も顧客離れの可能性を引き起こしやすくなります。

よって、純粋な挑戦心を維持させてあげる為の、無在庫販売システムを構築し、24時間365日物販を補うツールを独自に開発提供する事を強くお勧めします。ただ、これは大きな投資になる為、会社ビジョンを10年、20年と先を見通す力が、幹部役員に求められます。正直、毎月の売上を追いかけている会社では簡単に出来る事ではありません。また、意思と信念の強い経営者の基でしか成せない営業転換です。ただ、これを得意としているのが、我々S2C.Labであることを忘れて頂きたくない。


しかしながら、この販管費を削減する為に、営業そのものを転換する事になる訳ですが、世の中のデジタルリテラシーが伴っていないのも事実です。よって、S2C.Labでは、営業対象ターゲットを3つの層に分けた営業部を再構築する事をお薦めします


➡販管費削減に必要な、3つの営業転換

まず、以下の図をご覧頂きたい。

S2C.Lab調査によるサロン別三層イメージ図

【第一層】の特徴(営業1課)

業界歴:一時代を築いた地域に愛される業歴の長さ
オーナー特徴:人との関わりを大切にする
サロン交渉力:原則、提案側に有り
取引利益期待:相手型の利益を優先する
対応スタッフ:経験値とコンサルティング能力の高いスタッフ

営業としては、もっとも花形的でコンサルティング能力が極めて必要になる。長年の経営の勘に基づく経営が主体となる為、時代の変化に気付きにくい為、サロン様に代わって年間計画を組立たり、物販売上を協力出来る体制を整えて、積極的にサロンとの関わりを強化する必要がある為、経験値の高いベテラン営業が担当するべき顧客。


【第二層】の特徴(営業2課)

業界歴:中堅歴
オーナー特徴:日々の業務に追われ少し疲労感あり
サロン交渉力:根拠なき交渉を行いがち
取引利益期待:業務量と利益が伴い難い
対応スタッフ:経験値と能力向上を期待する若手に

割と人に依存し易い体質な為、業務量に比例して売上利益が上がりにくい。よって、業務効率を高める為のデジタルコンテンツや、粗利益が高いコンテンツを提供し、物販による商流以外の売上を継続的に得られる、商材でけではない、コンテンツを豊富に学習し提案する能力が必要になる。


【第三層】の特徴(営業3課)

業界歴:若い
オーナー特徴:革新的で行動力が高く、業界インフルエンス的存在
サロン交渉力:自分の価値を知るが故に交渉力が高い
取引利益期待:薄利多売ではあるが業務量は少ない
対応スタッフ:一定の経験値を持つ中堅スタッフ

目標と使命が明確で、メーカーやディーラーの提案を受け入れにくいが、新しい情報には興味や関心がある。但し、人と会う事自体が時間の無駄と考える体質があるので、InstagramやYouTube等の情報を見て、扱いたい商品をピンポイントに問合せがあり、その説明を十分行う準備が整っていなければならない。むしろ、ネット注文で受付出来る様にしておくことで、業務改善を行う事が出来、営業効率を高める事が出来ると考えます。


【付加価値経費の見直しによるメリット】

”賃料削減経費額””広告削減経費額”"販管費削減"のこの3つを掛け合わせる事で、現状でも人件費を高め、スタッフモチベーションの向上に貢献する事だけでなく、高い賃金を払う事で、仕事を率先して依頼しやすい環境を作り出す事が出来るので、上司が、部下の顔色を伺う事が、今よりは遥かに減るのではないだろうか。


主宰からのまとめ

ひと昔は、一等地のテナントで仕事をしている優越感や、メーカーやディーラーとしての価値を経営者が、対外的に伝える上で、大きな役割を担っていたのかも知れませんが、今の時代、その事を従業員たちが望んでいない事を、知る必要があります。

ぜひ従業員に聞いてもらいたい。

みんなの人件費を5万でも10万でも上げたいので、今のテナントを出て、シェアオフィスに移設したいと考えているのだが、賛成ですか?反対ですか?と。その答え次第で、従業員の働き甲斐と働きやすさを考えても遅くありません。

以外と、自分が守るべきだと決めつけていた事が、事が終わると、そうでもなかったことに気付く事ってあります。

例えば…プライドとか。


S2C.Lab
主宰 高山大樹

普段メディアに登場されない上場企業経営者様の取材動画の収録費用に活用させて頂き、多くの方々の学びの機会提供に活かして参ります!サポート頂けると幸いです😊