【日本国債は大丈夫?】農林中金の巨大赤字の仕組み、知っていますか?
先日「米不足」の動画をアップしたところ
米価値上げは「農林中金の借金のせいだ⬇️」
というコメントを頂きました。つまり、農林中金の借金は「米金利高止まりによる外債価格下落」が原因だ、だから米を値上げして借金の穴埋めをしようとしている、という事ですね。
本当にそのせいかどうか……まず、農林中金の借金がどうやってできたのか、その仕組みを知ってから、考えてみませんか?
……という動画を作りました。
この仕組みを理解すると、日本国民にとって「この赤字は他人事じゃない」というのが、よく分かりますよ~
ココでのポイントは3つ
国債
政策金利
時価会計
では、それぞれどういうことなのか、説明しますね。
国債
国債というのは「満期の時、満額を受け取る権利を買う」というもの。分かりやすいように、実際にはあり得ないモデルを使って説明しますね。
たとえば
金利0.1%
1年満期
の国債を100万円分購入するとします。1年間で受け取る金利は1000円なので、販売価格は99万9千円です。
次に
金利3%
1年満期
の国債を100万円分購入するとします。1年間で受け取る金利は3万円なので、販売価格は97万円です。
つまり「金利が上がれば販売金額は下がる」同じ国債でも「販売価格が違う」。ココ、大切なので覚えておいてくださいね~
政策金利
政府は、インフレになれば政策金利を上げて市中に出回るお金を回収、デフレになれば政策金利を下げてお金が出回るようにします。
米国は2022年ぐらいから「コロナ禍でお金をばらまいたので、インフレが始まった」「インフレを抑制するために、政策金利を上げる」という政策を実行しています。
その結果、長期国債の金利も上がったという訳です。
時価会計
企業は毎年、お金の流れを会計制度にのっとってまとめ、株主に報告したり、国に税金を納めたりします。その書類の作り方が2019年に「簿記会計」から「時価会計」に変わったんです。
昔々、村上ファンドが阪神電鉄を買おうとしたのも、たしか「簿記会計」で甲子園が「100万円」だったから、だったような気がしたのですが、当時の記事を発見できませんでした。
……こんな感じで「土地」「金」「株」「国債」などは、買った時と現在では「評価金額」が変わってしまうんです。で、最近は企業も投資しまくっていますから「簿記会計じゃ正確な資産が評価できない」ということで「時価会計」を採用することになったんですけどね。
それが、今回の「借金の元凶」になったのですわ。
満期まで持っていれば問題ないのに「大赤字」
つまり、大手メディアが「米金利高止まりによる外債価格下落」と報道しているのは
農林中金は米国金利が低いときに、米国債をたくさん買いました。
最近、米国政策金利が爆上がりしたせいで、米国債の値段が爆下がりしました。
現在は時価会計ですから、書類上は「大赤字」になりました。
ということなんですね~
この他にも「為替差」とか、色んな要因はあるんでしょうけどね。満期まで持っていれば赤字にはならないのに、時価会計制度が導入されているから、一時的には大赤字になってしまう😅 という会計制度の盲点というか、欠陥というか。そこにずっぼりハマった結果なのです。
米国銀行も、そのあおりを受けていて
暗号資産とか、顧客がIT大手だったとか、色んな要因があるのですが、引き金は「政策金利の爆上げ」
でね。今、日本も「政策金利を上げる」と言っていますよ~
その結果、何が起きると思いますか?
日本国債を持っている「日本銀行」
多分、日本の中小金融機関が倒産します。
そして、日本国債を最も保有している「日本銀行」は……どうなるんでしょうね。時価会計なら、倒産すると思うんですけど💦
で、日本銀行券はどうなる??
米国だと、色んな人が色んな準備をしているようですが、日本でそういう動きはあるんでしょうかねぇ😅
おまけに、日本銀行はETF(上場投資信託)を大量保有しているので、
株価が下がれば、日銀の含み損が……😅
やはり、日本銀行券が暴落する?日本国債を買う人がいなくなって、国債価格が暴落して、長期国債金利が爆上がり?
どう見ても「今の日本銀行の前途は多難」だと思っているので、私は日本銀行券を信用していません。食料備蓄しながら、手を打っている所です。