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古代インドの驚くべき科学的発明12選


古代インドのヴェーダと科学理論は、当時世界で最も進んだ知識体系の一つとされています。

「古代インド」という表現は、インドの歴史の中でも非常に長い時代を指しますが、一般的には紀元前2500年頃から紀元後600年頃までの期間を指します。

この期間には、インダス文明(紀元前2500年頃〜紀元前1500年頃)、ヴェーダ時代(紀元前1500年頃〜紀元前500年頃)、マウリヤ朝(紀元前322年〜紀元前185年)、グプタ朝(紀元320年〜550年)など、さまざまな時代や王朝が含まれます。

釈迦が量子物理に関する今日に近い知識と叡智を持っていたことを考えると、古代インドの科学技術の素晴らしさを垣間見ることができます。

この記事では、古代インド科学における最も重要な発明を12点紹介。


1. ヴェーダの太陽系

古代インドの学者たちは、太陽系の存在を知っていました。
リグ・ヴェーダ1.35.9には、「太陽は自身の軌道上を動きますが、引力によって地球や他の天体が衝突しないように保持しています」と記されています。

リグ・ヴェーダは、古代インドの最も古いヴェーダ文献であり、ヒンドゥー教の聖典の一部です。紀元前1500年頃から紀元前1200年頃にかけて編纂されたとされるこの文献は、サンスクリット語で書かれており、賛歌(リグ)や祈り、呪文などを含む1,028の詩節から構成されています。


2. 重力の法則の発見

リグ・ヴェーダの詩節10.22.14には、「この地球には手も足もありませんが、それでも地球は前進しています。地球上のすべての物体も地球とともに動きます。地球は太陽の周りを回っています」とあり、重力の概念が描かれています。


3. 光の速度の計算

14世紀のヴェーダ学者サヤナは、光の速度を「半ニメーシャで2,202ヨジャナを旅する太陽に、深い敬意を込めて頭を下げます」と計算しました。
この値は実際の光速と非常に近いものでした。

現代科学では光の速度は、真空中で約 299,792,458メートル/秒(約299,792 km/s) です。
これは、物理学の基本定数の一つであり、通常は「c」という記号で表されます。

サヤナは、14世紀のインドの有名なヴェーダ学者であり、ヴェーダ文献に対する詳細な注釈を行ったことで知られています。

彼は南インドのヴィジャヤナガル王国において活動し、その時代の多くのヴェーダ文献に対する注釈書を執筆しました。


4. 日食の科学的説明

リグ・ヴェーダ5.40.5には、「ああ、太陽よ!あなたが自身の光(月)を授けた者によってあなたが遮られると、地球は突然の暗闇に驚くだろう」とあり、日食の現象が正確に描写されています。


5. ニコラ・テスラとヴェーダの影響

ニコラ・テスラはスワミ・ヴィヴェーカーナンダとの交流を通じて、ヴェーダのプラーナとアカシャの概念からインスピレーションを得ました。

彼はエネルギーと周波数の観点から世界を理解し、新しい視点を確立しました。

ここは大切なポイントなので、もう少し深掘り。

スワミ・ヴィヴェーカーナンダは、19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍したインドの宗教家、哲学者、そしてヒンドゥー教の思想家です。

彼は、1893年のシカゴで開催された世界宗教会議での講演を通じて西洋にインド哲学を紹介し、特にヴェーダンタ哲学とヨーガの教えを広めました。

ヴィヴェーカーナンダは、インドにおける宗教改革運動であるラーマクリシュナ運動の指導者でもあり、彼の教えはヒンドゥー教の精神的な復興に大きな影響を与えました。


テスラとヴィヴェーカーナンダの交流

ニコラ・テスラとスワミ・ヴィヴェーカーナンダは、1890年代にアメリカで出会いました。

ヴィヴェーカーナンダはインドの哲学と宗教思想を西洋に紹介するためにアメリカを訪れており、テスラは当時ニューヨークで発明家として活動していました。

彼らの交流は以下の点で特に注目されています。

  1. プラーナとアカシャの概念:

    • ヴィヴェーカーナンダはテスラに「プラーナ」(宇宙の生命エネルギー)と「アカシャ」(宇宙の根源的な物質)の概念を紹介しました。これらはヴェーダンタ哲学に基づくもので、テスラにとっては新しい科学的視点を提供するものとなりました。

  2. エネルギーと周波数の理解:

    • テスラは、ヴィヴェーカーナンダとの会話からインスピレーションを受け、宇宙と物質をエネルギーと周波数の観点から捉える視点を深めました。これが、後のテスラの発明や理論に影響を与えたとされています。

  3. 相互尊敬と影響:

    • ヴィヴェーカーナンダはテスラの科学的業績に感銘を受け、テスラもまたヴィヴェーカーナンダの宗教的および哲学的知識に敬意を払っていました。この相互尊敬は、彼らの思想的交流を深める要因となりました。


スワミ・ヴィヴェーカーナンダについて

スワミ・ヴィヴェーカーナンダは1863年1月12日にインドのコルカタで生まれ、1902年7月4日に亡くなりました。

彼は青年時代にスリ・ラーマクリシュナに出会い、彼の弟子となります。

ヴィヴェーカーナンダはラーマクリシュナの教えを広めるため、ラーマクリシュナ・ミッションを設立し、インドの精神的な遺産を西洋に紹介。

彼の著作と講演は、インド哲学の理解を深め、多くの人々に影響を与えています。


6. 地球の円周の計測

7世紀のブラフマグプタは、地球の円周を36,000kmと計測し、実際の40,075kmとほぼ一致する精度でした。

ブラフマグプタは、7世紀のインドの著名な数学者および天文学者です。

彼は特に数学と天文学における業績で知られ、その時代において非常に影響力のある学者でした。

ブラフマグプタは主に「ブラフマスプタ・シッダーンタ」という著作で知られており、この書物は天文学と数学の分野で重要な理論や発見を含んでいます。

ブラフマグプタの主な業績と貢献

  1. ゼロの概念の確立:

    • ブラフマグプタはゼロの概念を数学において明確に定義し、ゼロを含む算術操作(加減乗除)の規則を記述しました。彼はゼロを数として扱い、その役割と特性を明確に説明しました。

  2. 負数と代数:

    • 彼は負数の概念を理解し、それを含む代数の基礎を築きました。特に負の数を扱う規則を確立し、これにより代数の発展に大きく貢献しました。

  3. 天文学の貢献:

    • ブラフマグプタは天文学の分野でも多くの貢献をしました。彼は地球の円周を36,000kmと見積もり、実際の値(40,075km)とほぼ一致する結果を得ました。また、彼は惑星の運動を計算し、日食や月食の予測を行う方法を確立しました。

  4. 三角法の発展:

    • 彼は三角法にも貢献し、三角形の辺と角に関する関係を研究しました。これにより、三角法の発展に寄与しました。




7. 年の長さの計測

スーリヤ・シッダンタでは、1年の長さを365日6時間12分30秒と正確に推定しました。

この方法は現代でも驚くほど正確です。

スーリヤ・シッダンタは、古代インドの天文学に関する重要な文献の一つで、特に天体の運動や暦法に関する詳細な記述が含まれています。

この文献は、紀元前4世紀から5世紀にかけて編纂されたと考えられており、その内容は後のインド天文学に大きな影響を与えました。

主な内容と特徴

  1. 天文学的な計算:

    • スーリヤ・シッダンタは、太陽、月、惑星の運動を計算するための方法を詳細に記述しています。これには、日食や月食の予測、太陽と月の運行、星座の位置などが含まれています。

  2. 暦法:

    • この文献では、インドの伝統的な暦法に基づく1年の長さや月の周期の計算方法が述べられています。スーリヤ・シッダンタは、ナクシャトラ(星宿)、サバナ(昼夜)、ルナ(月)、サウラ(太陽)など、異なる方法で1年の長さを計算することができると説明しています。

  3. 数学的貢献:

    • スーリヤ・シッダンタには、三角法の基本概念や円周率の値、そして球面三角法に関する説明も含まれています。これらは、後の数学と天文学の発展に貢献しました。

  4. 宇宙観と哲学:

    • 天文学的な内容に加えて、宇宙の構造や時間の概念についての哲学的な考察も含まれています。これには、宇宙の周期性や宇宙の終わりと再生についての議論が含まれます。



8. 円周率の発見

天文学者アーリヤバータは、西暦499年に円周率πが無理数であることを発見し、その値を約3.1416としました。

彼はまた、三角法の基礎を築きました。

アーリヤバータは、5世紀のインドの著名な天文学者および数学者で、特に天文学と数学における先駆的な業績で知られています。彼の最も有名な著作は「アーリヤバティヤ」であり、この書物は天文学と数学の両分野で非常に重要な理論や発見を含んでいます。



9. 地球が球体であるという理論

アーリヤバータは、地球が球体であり、太陽と恒星が相対的に動いていると主張しました。
彼は地球の円周を3.1416と推定し、実際の値との差はわずか100kmでした。



10. 世界初の地下排水システム

インダス文明は、紀元前3300~1300年に世界初の地下衛生システムを設計しました。
これは、近代的な衛生設備の先駆けでした。


11. 外科手術の技術

聖スシュルタによって書かれた「スシュルタ・サンヒター」には、外科手術の技術や道具の詳細が記されています。麻酔としてハーブを使用する方法も記されており、古代インドでは高度な医学技術が存在していました。

聖スシュルタは、古代インドの著名な外科医であり、世界初の外科手術の教科書とされる「スシュルタ・サンヒター」の著者です。

彼は紀元前6世紀から紀元前4世紀にかけて活躍したと考えられており、その業績はアーユルヴェーダ医学における外科の分野で非常に重要です。

スシュルタは、手術中の痛みを和らげるために麻酔を使用する方法を記述しており、手術器具の消毒についても言及しています。

彼は、ワインや大麻などの薬草を麻酔薬として使用していました。



12. クローンと試験管ベビーの概念

叙事詩「マハーバーラタ」には、100人の息子を持つガンダリーの物語があり、これは胚を分割して成長させるクローンや試験管ベビーの概念に似ています。

インドの誇るべき科学的遺産について、ぜひ友人や家族と共有してください。


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