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CEO直下の新卒1年生に伝えたフィードバックまとめ

弊社キュービックには「1024」という会社にとってのDAY1(設立記念日)を冠した部署があり、CEOの僕直下でなんでもやる部隊ということになっているのですが、メンバーは19新卒メンバーの高崎1人のみです。

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よく「そいつめちゃくちゃ優秀ってことですね!?」と聞かれるのですが、スラムダンク風に言うと「まだ素材」です。

新卒1年目ではありますが、大学1年生の頃から3年半インターンやってからのジョインなので、8月時点でもう5年目と思うことにしています。インターン含め50人もいなかった頃からの在籍なのと、「国民の弟」とも言える愛嬌を武器に、会社の各所にスルスルっと入っていけるパイプをお持ちで、とても助けられています。
※ちなみに一般的に第二新卒〜ミドルクラスの転職でぶつかる壁の1つが「社内のパイプがなくて仕事をうまく進められない問題」らしいです。自分がどれだけそれに助けられているかを現職で認識していない人は多いので要注意。

メンバークラスのマネジメントは久しぶりだったので少し不安もあったのですが(というか今も不安ですが)、せっかくなのでバキバキに鍛えるべく雑で粗いボールを投げ続けています。このnoteはそのフィードバックの一部です。

なお、既にしているフィードバックとこれからしていくフィードバックが混ざっています。

1. 仕事受け取るときには「期待されている水準」「アウトプットのイメージ」を確認しなさい

全てのコミュニケーションにおいて、話している人間と受け取っている人間の頭の中に100%同じ絵が描かれるということはまずないということ。「隠れた前提」が様々なところにあり同じ言葉でも違う意味で解釈されてしまうこともあるということ。

この認識のズレは仕事の手戻りを生みますし、迷いがあれば途中で立ち止まってしまうこともあります。これらは生産性を大きく阻害するため、仕事の最中には丁寧に認識を確認しながら進めたいところ。ですが僕は当然彼の隣には居られません。だから最初のすり合わせが肝心。

「仕事を受けるとき」が最初の勝負なので、互いの頭の中のイメージを確認しすり合わせること。そしてそれを「自分から取りに来るように」と伝えています。100点の水準をすり合わせてから仕事すること。

2. その上で+20点で返しなさい

100点の水準が見えたら、100点で返すのではなく+20点を狙いに来いと言っています。本人もその方が燃えるはず。

コーポレート気味な仕事が多いため、仕事の評価の多くはQCD(質・コスト・納期)にはなりますが、要するにスピードと品質のどちらかor両方で期待を超えに来いというもの。

考えるの好きなタイプなので、ここはストレッチさせたい。

3. 仕事受け取ったら一旦5分だけその仕事やって全体像の把握に努めなさい

わかったつもりになっていても、いざ着手するといろんな壁にぶつかるものです。逆に言えば着手してみれば必要なリソースが見え始めます。

・誰が関わるのか
・何が必要なのか
・どのぐらいお金や時間がかかるのか

タスクリストに直行させる前に5分でいいから取り掛かって全体像把握を一度することをクセにすると生産性が上がると思ってます。

4. DIPS読みなさい

高崎が生まれる前の本なんですが汗、色褪せない原理原則が書かれています。

5. 他者を巻き込んで仕事するときには必ず期限を切りなさい

僕らが現場を巻き込みにいく仕事は、現場メンバーからすると「差し込みタスク」になります。意味意義が伝わりきらなければ後回しにされる可能性も。

「やっといて」と伝えるところまでが仕事ではなく、その業務の完遂までが彼の仕事です。コントロールを失わないように期限をちゃんと切ること。まあ当然です。

6. 日報ちゃんと出しなさい

ちょっとおろそかになりかけたため早めに刺しました。

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日報を出さない人間は、仕事が自分の手元だけで完結していると思い込んでいるケースが多いように思います。

・普段隣にいられない上長にとって日報は部下の状態を把握するために非常に重要な情報源になる
・「1024」という謎の社長直下部隊が何をやっているのかは興味も持たれやすく、様々な部署に支援を仰ぎつつ進まないといけないため理解を促す必要も感謝を伝え続ける必要もある
・自身の振り返りを続け成長速度を上げていくためにも有効
・評価(査定)のタイミングでファクトとして残すことも大事

日報を甘く見てはいけません。まあ、甘く見てたわけではなさそうでした。

7. 社外になんでも聞ける「その道のプロ」いっぱい作りなさい

僕は創業前にサラリーマンとして働いたことがなく、仕事のイロハについては一切持ってませんでした。仕事に必要なことは働きながら身につける他なかった。

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いろんなインプットをしてきましたが、基本的にインプットというのはヒトか活字(書籍・web記事など)からしかできません。

・活字からのインプットというのは常に「過去」の情報
・ヒトから得られるインプットは(そのヒトが現役プレイヤーなら)限りなく「現在」の情報
・活字の情報は100%自分のタイミングでインプットできるが、ヒトからのインプットはそうはいかない

僕もあらゆる領域に相談できるヒトができてから仕事がうまくいくようになったと思います。20代のうちは可愛がられやすいボーナスタイムでもあるので、若いうちにネットワーク広げ切っておくことはとても大事。相手へのメリットをシビアに問われ始める年齢になる前に・・・

8. 全部ノータイムでハイと言いなさい

キャリアの序盤で仕事を選んでるとロクなことはないと思っています。いろんな理由があるんですが、そもそも仕事を選んでる人間は上長も一緒に仕事をやりづらいので「機会」が回ってこなくなりますし、「信頼」されづらくなっていきます。結果として成長機会も評価も失われていく。

世の中にはいろんな上司や仕事があることと思いますが、会社や上司のことを信じているなら全部ノータイムでハイと言い、いったんベストを尽くすのがいったんベストでしょう。評価・機会・給料・キャリア・周囲の信頼・成長など、全てが後からついてきます。

このご時世であんまりウケなそうですが、僕は真実だと思ってます。ちなみに高崎はフィードバックする前から瞬時に「ハイ」です。

9. 半月ごとにクレド行動を振り返りなさい

クレド(バリュー)とは、「未来において」ビジョンやミッションを実現するために、「毎日」大事にするべき行動の指針や価値基準です。

つまり、会社はクレドに基づき従業員を評価することで未来の姿を実現しようとしますし、メンバーはクレドに基づく行動を磨き込むことで成果創出にも成長にもつながります。

この振り返りは毎週やってもいいのですが、重たくなりすぎてもいけないかなということで隔週〜月2回ぐらいでいいかなと思いこの指示を出しました。スプレッドシートで管理しています。

ちなみに、考え込みグセのあった彼は4つあるクレドのうち「本質思考」を示す「Dive into Insights」が当初強みだった一方で「挑戦」を示す「Brave Heart」が課題になっていた気がします。

現在の課題はタスク管理。「そんなに緊急じゃないけど超重要」ばかりの特殊部隊には、ケツを叩いてくれる他部署もクライアントもいません。get things doneで前進するプロ意識を示す「Act with Pride」をここでしっかり身につけたい。

10. 社内で足使いなさい(チャットで済ませるな)

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チャットを送って仕事を済ませたつもりになってしまうといろんな落とし穴があります。読んでなかった・埋もれてしまった・忘れていた・誤解があったなど。

足を運んで丁寧に確認し、依頼し、ブロック要因があれば相談して取り除いてから自席に戻って報告する。ただそれだけでうまくいく仕事というのがたくさんあると思います。

11. 上司うまく使いなさい

必ずしも良いことではないのだけど、組織の力学としてやはり「何を言うか」よりも「誰が言うか」の方がダイレクトに破壊力に繋がりやすい側面はあります。

せっかくだから世一をうまく使ってくれと。無理やり仕事をねじ込むための活用になっちゃうと話変わってきますが、

・あの子が助けてくれたので一声かけてあげてください
・クライアントに1本チャット入れといてもらえますか
・詳しい人紹介してください

別にCEOの僕でなくとも、大抵の場合自分自身よりも上司の方が「ひと言」の重みやヒトのネットワークを持っているわけで、それを活用しない手はありません。余計な遠慮からか、そもそも上司を使うという方法が頭にないからか、上司を活用できていない人が多いと感じます。

使えるものは何でも使いましょう。

ジュニアなメンバーは「成果」よりも「成長」を取りたい

なんかもっとありそうなので、書きだめておいてまた配信します。現場メンバーのマネジメントを久々にしていて、自分自身も仕事の習慣を見直すきっかけになっています。

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闇雲に振り回したフルスイングでたまたまホームランを打てても、次の試合で活躍できるかどうかわからない。試合での勝敗やその打席での結果より、着実に再現性のある本当の力をつけられるような育成をしっかり施したい。

ベンチャーでの育成は「とりあえずバッターボックスに立て」「シノゴノ言わず泥水飲みながら頑張れ」的になりがちですが(そしてそれが結局一番なのですが)、出す試合や打席の慎重な選択・即時/良質のフィードバック・振り返りの支援などを繰り返すことで、成長速度はだいぶ変わっていくはず。

他にも19新卒は8人。18や17、また20の内定者なども入れると本当にたくさんのポテンシャル人材がキュービックにはいます。直下メンバーだけでなく全員(もちろん中途メンバーも)の成長に寄与できるよう、高崎を通じて僕自身も学んでいきます。

ちなみに高崎の下の名前はケンシロウです(細身)。


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