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今年こそ!踊り場を抜け出し、再成長を実現する1年に【キュービックの年頭所感】

新年あけましておめでとうございます。旧年中は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。日頃から当社を支えていただいている皆様に、心より御礼申し上げます。

今年も年頭所感として、昨年の振り返りと今年の抱負をまとめました。お時間のある時にでもご笑覧ください。

2024年の振り返り

2024年の年頭所感では、市場の追い風が止まり事業が逆回転しつつあった状況を背景に、改めてユーザーに向かう文化を取り戻すこと、私自身は現場の解像度を上げて再チャレンジしていく1年にすることを宣言させていただいておりました。

振り返っての答え合わせとしましては、十分な成果を生み出せたとは言い難い、悔しさの残る1年となりました。打ち手はさまざま凝らしているものの、成果が出るまでが遠く、もどかしさを感じる日々です。

過去何年にも渡って私たちは「検索ユーザーを相手に」「金融や人材といったデジタル上の広告投下量の多い領域に集中して」戦ってきました。一方で、インターネット上のユーザー獲得競争の主戦場はすでに検索からSNSや動画プラットフォームに移行していますし、コロナ前後で業界ごとのデジタル広告の投下量分布は大きく様変わりしました。同じように苦しんでいる同業者の話も聞きますし、逆にこの転換を背景に大きく伸ばしているプレイヤーもいるようです。

「同じ戦場で」「同じ武器を携えて」「今まで以上に頑張る」では早晩行き詰まることが見えてきました。戦場そのものの選び直しや新たな武器の開発が求められており、その転換にあたっての最大の敵は、他でもない自分たち自身(とりわけ過去の成功体験)だと思い知らされています。

私自身は「経営者」属性ですが、現在のようにエスカレーターが上りから下りに変わるような大きな環境変化を乗り切った経験はなかったように思います。現状をクリアすることなく「経営者」など名乗れないと身の引き締まる思いです。たかだか本体正社員200名弱の組織を思うように動かせない自分の経営力が恥ずかしい……。

2025年の重点施策

今年は、以下の4つに重点的に取り組み、会社を次のステージに引き上げていきたいと考えています。

1. AIやデータの活用による生産性改善
2. クリエイティブの強化による集客効率向上
3. 検索以外の媒体からの獲得力向上
4. ビジネスモデルのマイナーアップデート

1. AIやデータの活用による生産性改善

2024年は生成AI関連のリリースがない日がほぼなかったように思いますが、キュービック社内でもAI活用によるコンテンツやクリエイティブの生成については一定の成果がありました。今年は、これらの取り組みをさらに加速させ、業務プロセスを抜本的に改善することで、生産性の大幅な向上を目指します。

また、広告運用業務においても、エンジニアリングの力で効率化できる余地がはっきりと見えてきました。年間数十億円の広告費を用いて数百万のKWを購入しており、ここから集まる量のデータを管理し適切に判断するのはすでに人間の処理能力をとっくに超えています。

昨年スタートした6つのプロジェクトが順調に進めば、この運用効率が大きく向上し、広告の費用対効果や獲得力の改善にもつながるはずと期待しています。

2. クリエイティブの強化による集客効率向上

前期に全社で取り組んだユーザーインタビューは、目標を大きく上回る年間2,800件に達し、ユーザーに関する生の声をたくさん集めることができました。これにより、ユーザーに向き合う企業文化も取り戻せつつあります。

今年は、このユーザー知見や定性データを効果的にクリエイティブやコンテンツに反映し、ユーザーの反応率を高めていくことにフォーカスできそうです。CPCを半分にするのは難しいかもしれませんが、CVRを1%から2%に上げることは十分可能だと考えており、クリエイティブ開発により一層力を入れていく方針です。

3. 検索以外の媒体からの獲得力向上

私たちは(広告・オーガニック問わず)検索エンジンからの集客を特に強みとして進化してきました。このため、コンテンツもクリエイティブも正確性・信頼性・専門性を重視して作り込む傾向があり、時事性・速報性・エンタメ性重視の新興プラットフォーム(SNSや動画プラットフォーム)とは相性が悪く、苦戦が続いていました。

しかし、ここでもAIやデータがかなり良い仕事をしてくれたので、2025年にはこの壁は突破できる見込みです。

4. ビジネスモデルのマイナーアップデート

現在のビジネスモデルは一見さんユーザーを集めて広告主に送客するという形で、毎月ゼロからスタートのフロー型モデルです。

これにはさすがに限界を感じるようになってきました。再訪ユーザーの増加やユーザーデータ獲得からのCRMなど、獲得コストを落としつつユーザー認知を深めるための投資も増やしていく予定です。

ちなみに昨年のうちから人材領域ではテストを行っています。求職者の募集に課題を抱えている人材紹介会社様はぜひお問い合わせください。お力になれると思います。(実は大手人材会社の求職者獲得チャネルとしては国内トップです。)

なお、これら事業のアップデートについては内製でやれることの限界も感じているところで、スピードアップのための業務提携やM&Aなども幅広く検討しています。こちらもお話いただけるようでしたらぜひご連絡お待ちしております。

▼以下より私世一へDMでご連絡ください!
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おわりに

2024年には初めて次世代経営者育成に腰を据えて取り組み、“サクセッション”という言葉とも向き合いました。その中で「自分の代で解決したい課題」「次の世代に引き継ぐわけにはいかない課題」という発想も芽生えました。

どんな業界・どんな会社でも10-20年に一度は大きな環境変化があり、事業戦略だけでなく組織の変革もセットで必要になるものだと思います。環境変化の速度は今ほど早い時代もなかったが、今ほど遅い時代ももう来ない……とすれば、このサイクルは早まるばかりです。

2024年で痛感したのは、「自分はある時点ある市場の環境に最適化された戦略や組織を持ち、たまたまうまくいった時期があっただけだった」ということです。

経営者として次のステージがあるとすればまさに今年、会社を再成長させられるかどうかにかかっています。

その上で、環境適応や組織変革を文化にビルトインし、しなやかな組織を作って次世代に渡すことまでを自分のチャレンジにしたいと考えています。

社員一人一人が持てる力を存分に発揮し、多くの取引先企業様に今まで以上に大きな価値を提供できるよう、全力で取り組んでまいります。

本年もキュービックをどうぞよろしくお願い申し上げます。


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