営業にとっての「身だしなみ」の重要性について考える。
「40’s Biz talk」は法人営業やBtoBマーケティングが専門の40代男性2人、杉本浩一と柳澤大介がお届けするポッドキャスト番組。
音声番組の内容を読みやすく要約してnoteでお届けしています。第33回は「営業の身だしなみについて」です。
それでは、本編の内容をお届けします。
営業もカジュアルな服装が流行しているが
柳澤:40's Biz Talk、始めましょう。今回のテーマは「営業の身だしなみについて」です。
最近はスタートアップを中心にカジュアルな服装が流行ってきていて、髪型も自由になりましたよね。僕もメルカリとかスマニューにいたときも、客先に行かないときはラフな格好で出社してたんですけども。
客先に行くときの身だしなみには、結構気を使ってたんですよね。僕が会社員のときは、客先に行くときは、夏はさすがクールビズで行くことはあったんですけども、スーツに近いような格好。
杉本:スーツということは、上下同じ色で。
柳澤:ジャケパンみたいな感じですね。
杉本:あ、ジャケパンも含んでってことね。
柳澤:ジャケパンでギリですね。最近は営業でも金髪の方がいたりするなかで、こんな投稿を見たんです。
多様性が受け入れられてきているものの、エンプラセールスを行う上で、伝統的な業界の製造業や建設業はIT系の会社と違うケースが多いじゃないですか。
僕はスタートアップと仕事をすると決めて独立したので、スーツは全部捨てたんですよ。だから客先にスーツで行くことはないんですけど。とはいえ身だしなみって結構重要だとは思ってるんですね。
杉本さんはどうですか。杉本さん自身も営業に行くこともあるじゃないですか?
営業にとっての身だしなみの重要性
杉本:ログラスの髙橋さんが書いてあることはその通りだなって思っていて。ここで書いてある「僕たちITセールス」はスタートアップのITセールスってことだと思うんですけど。確かにこれはあって。
因みに、私がいたLINEやメルカリのメガベンチャーの人たちは結構ジャケパンでしたよね。最近のスタートアップってイケイケな感じの人たちが増えてきて、ジャケパンスタイルで爽やかな感じの人たちの露出も増えたし、だからそうなってきたんだと思うんですけど。
私の感覚では、20年前はこれ言わなくても知ってないとダメな知識。でも20年前って意外と昔のようでいて昔じゃなくて。50代の人は30代くらいの時だから。
つまり、いま上の方にいる人たちはこの価値観なわけですよね。スタートアップや大企業に関わらず。ってことは、大企業から転職してスタートアップにいる人とか、それこそ自分で独立してやられてる方もいるけど、こういう価値観の人がたくさんいるということは押さえておかないといけないと思うんです。
エンタープライズ企業に向かう時だけではなくて、その価値観の人たちが今いろんなところでビジネスをしているんだから、どんな時でもこれは意識しておかなきゃいけないんじゃないかなって思います。
僕が新卒の時はトラディショナルなNTTという会社にいて製造業界担当だったんで、服装については「まぁやって当然だよね」って感じのスタイルを皆さんされてたから、僕もそれに合わせてっていう感じだったしね。
だからこれは大事ですよ。
営業としてマイナスに振れることは排除する
柳澤:僕は初めて会う方との商談の時には髭も剃りますし、もちろん髪の毛も染めてないし、営業として最低限のマナーは抑えています。
「大人は気にしてても口には出しません。心の中で減点して終わりです」って、本当にそうだと思いますね。
杉本:そうですよね。これについて指摘すらされないんですよね…
柳澤:だから本人は気づかない。受け入れられていると勘違いしている。
杉本:だんだん年を取ってくると、汗とか匂いとか加齢臭とかも気になってくるから、気をつけなきゃいけないっていうか。
「汗臭くなってきた」とか、妻から言われるんですよ。平気で言うわけです。でも僕はそうやって言ってくれる人がいて良かったと思うんですよね。
多くの人は口に出さないので、それを踏まえてちゃんと身だしなみに気をつけなければいけないですよね。油断すると僕も怠けちゃうことがあるので。
柳澤:例えばキーエンスの営業は全員スーツだし、Yシャツの色も白って指定されてるんです。身だしなみで個性は出さない。営業としてマイナスに振れることは全部排除するっていう考え方でやってるから。
杉本:それはめちゃめちゃ大事っすね。意外と最初に減点とか多いですよ。柳澤さんが前に言っていたけど、PCに貼ったステッカーも気をつけたほうがいいよね。競合のものだったりすることもあるし。
髙橋さんの投稿にもあるけど、契約書もエンプラだと10回に1-2回は紙ですもんね。アフターコロナなのに。
オンラインミーティングの本当の難しさ
杉本:「当たり前かの如くオンラインMTG」っていうのもそうですよね。大前提なんだけどオンラインミーティングってすごく根付いたじゃないですか。
みなさんZoomアカウントか、Teamsは持ってるし。だけどオンラインミーティングが普通になってると、対面のミーティングの良さを忘れてしまうと思うんです。
対面のミーティングって情報をたくさん取れるので、もちろん営業に有利ってのもあるんですけれども。
これ僕だけかもしれないですけど、オンラインミーティングだけやってると、こういう「大人は気にしていても口にしません」みたいなようなものへの感度が鈍る気がするんだよね。
柳澤:オンラインMTGは同じ空間にいないから、お客の温度感がわかり辛いですしね。
杉本:オンライン商談ってガチの商談なんだけど。剣術で例えるなら竹刀剣術。竹刀で研術やるようになった時に、「こんな竹刀で本当に武士の戦いがわかるか」みたいな、漫画でそういうのあるじゃないですか。
それに近いものがあると思ってて。その切った張ったの空気の一瞬の変化とか、お客さんの表情の変化みたいなものがオンラインだと読み取れなかったりすると思うし、場の雰囲気がわからないんですよね。
そういうのがなくなるとまさにこういう「大人は気にしても口に出せないようなこと」とか、そういう細かいことへの配慮を失っていくから、対面で会うっていうのは意識して入れていった方がいいと思いますね。
柳澤:僕は支援先でエンプラセールスの営業トレーニングをしているんですけど、エンプラだと商談時にお客が5人以上出てくることがザラにあるじゃないですか。
5人以上出てきてZoomで商談するのって結構しんどいですね。話してる人しか表情が映らなかったりするんで、全員の顔を見て話せないし。
杉本:他の人が表情隠しちゃったりとかしてね。
柳澤:大企業ほど、画面オフで参加する人がいますからね。
杉本:そうそう、Teams使ってる会社って顔隠し率多いよね。
三木谷さんから学ぶスーツの意義
柳澤:最近、三木谷さんがNewsPicksのインタビューに動画で答えてたの知ってます?
楽天の状況について語ってるんですよ。三木谷さんといえば、Tシャツで仕事をするっていうのを根付かせた人なんですよね。
インタビューでは楽天モバイルに関する話をしてたわけです。そこで三木谷さんが言ってたのが「年間1,000社、自ら営業してます」と。かつスーツで行ってると。
なんで三木谷さんはスーツで行くんですか?昔はTシャツで仕事してたじゃないですか?ってインタビュアーが聞くと、「やっぱりスーツで行ったほうが受けがいいんでね」って言ってるんです。
三木谷さんは社内で「楽天モバイルが黒字化するまで毎日スーツを着る」と言ったらしいんです。だから服装って重要だなってあらためて思いましたね。
杉本:そういえば三木谷さんネタが一個あって。新経済連盟っていう、三木谷さんとサイバーエージェントの藤田さんがやってる経営団連とは別の団体があるじゃないですか。
これが年に一回、会員を集めて大きなパーティーをやるんです。その大きなパーティーに、私の前職の会社も入ってたんです。
千人ぐらい集まるパーティーで、三木谷さんがいらっしゃって取り巻きもワーっているんですよ。
三木谷さんが壇上で言ってた言葉は「新経団連の会議に来る人、僕が一生懸命このジャケットパンツみたいなスタイルをやってるのに、全員スーツ着てますよね」って言ってて。
つまり三木谷さん自身は、スタートアップの会なんだからみんなラフな格好で来て、新しい風吹かしていこうぜってその時言ってたんですよ。もっと崩して既成の概念にとらわれずやっていこうやと。
そんな中、君たちはYシャツにスーツ着たおじさんと男ばっかりじゃないか!みたいなことを言ってて。
その時、私はTシャツにジーンズで行ってたんです。三木谷さんのところに挨拶に近づいていったら、三木谷さんが「スタートアップらしいのが来たな!」みたいな感じでめっちゃ喜んでくれて。他の話題を遮って僕と握手してくれたんです。
「みなさん見てください!スタートアップはこうじゃなきゃいけない」みたいなことを言ってくれたのよ。
だから「楽天モバイルが黒字化するまで毎日スーツを着る」って三木谷さん言ってるけど、あの時「規制概念を壊そう!」って言ってめちゃめちゃスーツを非難してたじゃないって(苦笑)。
その時、三木谷さんは喜んで肩抱いてくれてね。名刺交換もしてくれて。実は三木谷さんの名刺持ってるんですよ。やったーって思って。その後、メール送ったら返事は来なかったけど…
その時、嬉しかったんです。三木谷さんがよいしょしてくれて。ちょっと言ってることと違うじゃねえかって思ったけど、気持ちはわかる。
スーツを着るっていう本気度もわかるよって思って、三木谷さんの発言が変わったのを微笑ましく見ておりました。
柳澤:大企業に営業してるから、相手に合わせて受けの良いスーツを選択していると。
杉本:本当にわかってるなって思いますよ。本気の時はスーツを着る。僕もその通りだと思います。
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