90歳には個人差があります。で、何が凄い?? 映画「90歳何がめでたい」
草笛光子がリアルに90歳当時の作家佐藤愛子を演じている映画が原作本と同名の映画「90歳何がめでたい」の何がスゴいのか!
執筆も連載も一切引き受けないと門前払いを繰り返す直木賞作家のもとに日参する昭和でアナログな編集担当者を演じるのが唐沢寿明
人気を誇った2枚目俳優も枯れた昭和のオヤジを熱演している。唐沢ファンには薦め難いキャラかもしれないけれどとにかく熱演ぶりがお見事。これからは年齢相応の役どころも開拓してゆくのだろうか?
この前時代的編集者とワガママ作家の丁々発止のやり取りが作品の骨格を成している。タイトルから作家が主役の様でいて実は編集者の方が事実上の主役だったりする。
仕事の手法も家族関係も前時代的
それが序盤で伏線としても描かれている。
そして真矢ミキを筆頭に脇を固める豪華キャスト陣のチョイ役ぶりも見事でLILICOの美容師、オダギリジョーの電器屋に石田ひかりのナースと三谷幸喜の運転手etc
何より北海道で拾われた捨て犬のハチの演技が白眉だったのも特質もの!
それはそうと本当に90歳を迎えてリアルに作家を熱演する草笛光子のエネルギッシュさときたら、皆が皆90になってもあんなに元気でいられると錯覚させてしまいそう…
加齢には個人差があるのだ。それも年齢の分だけ振れ幅が大きい
と言う事をものがたっている作品だった。