予想を裏「斬る」感動大作だ! 【映画】#侍タイムスリッパーがあまりにも素晴らしい!!

侍タイムスリッパー

あ〜そうそう、流行語大賞にも入ってるやつネ、人を斬ってなんぼのホントのお侍さんが京都の撮影所にタイムスリップして斬られる役のエキストラになる話でしょ・・・・。

というだけの認識だったら貴方はこの歴史に残るかもしれない秀作を見逃すことになるかもしれません。もしも高額なギャラの要る看板俳優にしか興味が無い映画ファンではなかったら、今すぐにこのページを閉じて映画館を検索してほしい。あんまり予備知識を詰め込まず、まずは作品を見てほしい。

TOHOシネマズ、109シネマズ等でも続々上映館が増殖中!

幕末のサムライが京都の東映太秦(うずまさ)撮影所にタイムスリップ、という設定からして用意する小道具から機材から、そこに有るものをそのまま流用すれば良い低予算映画ならではのアイデア!これは、あたかもテレビ○京が思いつく様なコスパに長けた企画?。

でも140年前の侍が雷鳴とともに現代に突き出されて様々なギャップに首を傾げる、だけのコミカルな作品だと思っていたら見事に期待を裏切ってくれるのです。

中盤からの物語が思いもよらぬ形で展開し、一転シリアスなものなのに。そして最後は手に汗握るスリリングな展開とハートを揺さぶる結末、捨てゼリフの数々。

この作品が大好きになりました。いえ時代劇作りに注ぐ大きな愛情と情熱がひしひしと伝わって来ました。

セリフの多くを京都弁や会津弁が占めるところもユニーク、というか関東人は馴染めない吉本風のドラマに感じる部分があるかも知れませんが。映画の作りも演出も古風なもので、それこそ時代劇の文法に則ったスタイルを踏襲しているかのよう。そもそも優れた脚本と撮影、編集から衣装アドバイスに至るまで安田淳一監督が自ら手掛けているワンマン映画ではある。が、そんなB級感をちっとも悟らせない、しっかりした作りの良さを味わって欲しいし、時代劇に限らず映画制作という現場に目を向けて欲しくなる要素のたくさん含まれる秀作です。

安田監督、すごい手腕です。森田芳光・周防正行監督作品を見て以来の、と言っても良いくらい!のみっけもんでしたね。


でも、鑑賞の前に一応明治維新目前の薩摩、会津、土佐藩の位置づけみたいなものはおさらい程度に頭に入れておいた方が楽しいと思いますが予備知識なしでも外国人でもきっと楽しめるストーリーです。イヤ外国人ウケの方がイイかも
B級映画の巨匠、タランティーノが見たら絶賛するだろうなあ、いやもうとっくに噂を耳にして鑑賞済みかも?。何よりラストの持って行き方がシビれます。テンポの良い編集も魅力です。どうでしたか?もう、見てきましたか?

ひとつだけ蛇足ながらお知らせしておくと撮影に本物を用いて実際に死亡事故が起きた実例がありました。レアケースだったとしても実例が無かったわけではありません。現場や葬儀の取材にも赴きましたが、スタッフが勝手にリアリティーを出そうと…の様な経緯でしたが…

ネタバレスレスレ??

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