
マンガで語る硫黄島戦
目に留まったコミックのご紹介です。
作者「磯米」は太平洋戦争末期・(小笠原)硫黄島の激戦を2年間取材して300ページの劇画にまとめました。
これまでに特攻隊や航空隊の兵士ら英霊たちを主役に据えた漫画を送り出してきた稀有な存在の彼が注目したのは市丸中将と言う1人の英霊
市丸が書き残していたルーズベルトへの手紙と言う手記には日米開戦に至るプロセスから終戦後の諸課題までもが的確に指摘されていたという。
その市丸中将を中心据えて硫黄島の激戦をリアルに描きだしたのが本作品です。
硫黄島の戦いで陣頭指揮をとったリーダたちの生い立ちから開戦前夜、硫黄島に至るまでの経緯をギュッと凝縮し一冊にまとめた中身の濃い内容。
激戦の詳細な描写だけでなくなぜそこに至ったのか?その後米軍はこの手記をどう扱ったのか?
日本ではあまり知られていない、後日談のくだりは必見です。日本では硫黄島の犠牲だけがクローズアップして捉えられているようですがアメリカではさらにプラスの要素もあるようです。
作者は次回作に東條英機を企画中という事でどんな作品に仕上がるか?何年かかつかも注目でしょうか?出版が待ち遠しく感じられます。