(フィルム・デジタル化の丸投げ?)2003年、秋味いろのキハ,宮古
撮影したフィルムをデジタル化する手っ取り早い手段の一つが、現像と同時にCD-ROMに焼き込みを依頼すること。今ならスマートフォンにデータ転送もしてくれますが、保存性や一覧性ではインデックスをプリントしてくれるこちらのサービスが好きです。
まだ東日本を大きな津波が襲うよりもかなり前、JR山田線をキハ58系や52系が闊歩していた時代がありました。秋の入り口、クリームと朱色のツートーンカラーが太陽光に美しく映える午後、国鉄型気動車キハ58との逢瀬を楽しんで来た。これぞまさしく秋味の色!!
津波の魔の手がここを襲うのはこれより8年の後、穏やかと言う言葉をプリントした様な宮古駅のひとときでした。ホームに到着したキハ58がカラカラとディーゼルエンジンのアイドリング音を響かせています。
北東北を紅葉前線が駆け下りるのは10月、八幡平のリゾート周辺は10日ごろには美しく紅葉に染まり、内陸の北上線沿いや夏油温泉は20日頃までには秋色に染まる。
沿岸の宮古だともう少し後まで見頃を楽しめるが北上山地を越えるサミットの区界では沿岸より先に染め上げられる。
今では高出力の100系車両に置き換わり、冷房も完備の快適な車両になった、のは利用客には嬉しいニュースの筈だけれど、あの暖色系の急行色の暖かい色合いはもう望むべくも無い。
土砂災害で不通になったまま路線廃止となってしまった岩泉線も忘れ難い存在。エンジン2機を搭載したキハ52系が活躍していた路線だった。
赤鬼と呼ばれる風変わりな塗装を施されたキハ52型は日々通学の高校生など地元の足として、あるいは岩泉観光のアクセス手段として、急な勾配を行き来していた。
今でもこうして現像と同時にデジタルデータ化した映像を瞬時に呼び覚ますことが出来る.便利な時代になりました!
海辺の市場には今年も秋の味覚が並んでいる頃だろうか・・・・海沿いの山田線ルートは震災後三陸鉄道に移管され、退役したキハ58の姿ももう見ることは出来ない…