シャッターの休暇。
新年が明けてまもなく、買い物に出かけた。
もう、商店街も始まっているかと思ったけれど、意外と、まだ開いていなかった。
だから、シャッター商店街のようにも見えたけれど、なんだか違った感じがした。
休暇
シャッターに貼られていた紙には、次に営業を始める日付が書かれていて、それは、あと何日かあとを示していた。
その紙は、年末に貼り始められていたから、この紙はたぶん一週間くらいしか、この場所にない。
だから、まだ、この紙は新しい。
そのシャッターは閉まっていたけれど、ずっと閉まっているのではなくて、また開く日が迫っているのを表していた。
だから、このシャッターは、休暇をとっているように見えて、それは、次へ向けて英気を養っているようにさえ感じる。そういう気配が、ずっと閉まったままになっているシャッター商店街とは、違っているのだと思う。
完全に、主観に過ぎないのだけど、休暇中のシャッターは、少し体温があるように思った。
ふた
そのうちの一つ、そば屋のシャッターの下に、カップラーメンのふたがはさまっていた。
どうして、他の店ではなく、麺類を販売する場所に、わざわざ、そういうゴミを置いて行ったのか。それともたまたまなのかはわからない。
だけど、この店は、あと何日かたって、もうすぐ開くから、どちらにしても、このゴミは、ここからなくなる。そう想像すると、この商店街は、当たり前だけど、まだ生きているのだと思った。
少し気持ちが明るくなった。
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