「東京都過去最多と、秋晴れ」。2022.9.10.
朝方、窓から道路が見えて、学生が何人も、足早に高校の方へ向かって歩いている。
もう新学期が始まっていることを、改めて分からせてくれる。
エンジェルス
午前9時前に家を出る。
空気が穏やかになっている。
駅まで歩く。
病院の前には1人待っている。
牛丼屋の中には客が1人いる。
さっき自転車で通り過ぎた、赤い格好をした人が、止まっている。
背中には「OHTANI」と「17」。真っ赤なTシャツを着て、赤いキャップをかぶって、自転車にまたがったまま、踏み切りの前で、通り過ぎる電車を待っている。
思った以上に年齢が高く、明らかに高齢者だった。
くしゃみ
駅で電車を待って、電車に乗る。
空いている。
静かなまま電車が進む。
大きなくしゃみの声がする。違う場所から、せきの声もする。
電車の中の人たちは、ほとんど夏の服装だった。
ホームラン
私鉄の終点に着いて、ドアが開く。
その瞬間、ホームに飛び出して、ダッシュをしている人が二人はいる。
人の流れは早い。
乗り換えの時に、アルコールポンプを使って、習慣のように除菌をしたのは、私だけだった。
次の路線の電車がきて、乗り込む。
スーツケースが目立つ。
人の声が聞こえないまま、静かに進んでいく。
ドアのそばに立っていたら、少し離れた同じような場所に、高齢の夫婦と思われる2人が立っている。男性がサンケイスポーツを読んでいる。電車内で、スポーツ新聞を読んでいる人を見たのは、かなり久しぶりだった。
一面は、「村神様 53号」という大きい文字が並んでいる。ヤクルト・村上がホームランの記録を伸ばしていることを伝えているのだけど、その「ダジャレ」風の見出しは、なつかしくも感じた。
野球ファンにとって、分かりやすく、気持ちが盛り上がるニュースだと思った。
車窓から見る雲の様子が、何か少し変わってきたような気がする。
自転車
目的の駅に着いたら、人が少し多くなっているようだった。
道路を歩いていたら、何台もの自転車に追い抜かれていく。
それだけで、ちょっと活気がある街に感じる。
若い男性が自転車に乗っていて、また抜かれる。
そのあとに、小さな女の子が自転車に乗って追いかけて、さらにもう1人の女の子が自転車で追いつこうとしていて「パパー」という声が聞こえた。また1人、さらに小さい男の子が自転車で続く。
赤い花
さらに歩いていくと、足元の草むらから秋の虫の声が聞こえてきて、先週よりも、大きく響いている。
セミの声が、どこか遠くから、かすかに聞こえてくる。
並木の下に赤い花が咲いている。
これから、赤が目立つ季節になっていくのかもしれない。
秋晴れ
午後4時過ぎに用事が終わって、また朝降りた駅に歩く。
ひかげは、秋の空気だと思っていたら、ひなたを歩くと、日差しは夏だった。
でも、全体的には秋っぽくなってきた感じがする。それで、空は秋晴れだと思う。
駅に着いて乗った車両は空いている。立っている人は10人もいない。
静かに走っていく。
目的の駅で乗り換える。
夕方も、スーツケースを持った人が目立つ。
ベンチ
違う路線に乗って、いくつ目かの駅に着く。
乗り込んできた若い男性のヒジが、私の腕に当たる。何もなかったように、車両の奥に歩いていく。もうソーシャルディスタンスは、存在しないのかもしれない。
古くからある少し低めの木製の長い駅のベンチに、女性が座っていて、その両隣に幼い女の子2人が完全に横になって、眠っている。
目的の自宅最寄りの駅で降りる。
歩いて、自宅近くのコンビニに寄ったら、その前にいた幼稚園児くらいの男の子が、泣きながら走り去っていったのが見えた。
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