がんばれ、「サンガリア」。
近所のスーパーでは、いつもの飲料コーナーに加えて、レジ近くには箱に積み上げられている「安い」飲料が販売されているので、それも確認するのが習慣になっている。
その中で、「お」と目を引くような、少しかわった飲み物があって、しかも価格が安いと、ほぼ必ず購入するようにしている。
それは、毎日の暮らしの中で、ささやかだけど、新しい経験につながっているような気がする。
サンガリア
その少しかわった飲料は、個人的な感覚としては、サンガリアが多いように思うが、もっと広い場所で、時々、その名前を耳にするときは、いわゆる「いじられている」気配がある。
バラエティ番組の中で、タレントとしてCMの仕事が決まっても、冗談まじりであっても「うれしくない」企業として「サンガリア」の名前があがったが、それは、そういう扱いを受けてもいいのではないか、といった暗黙の了解があるのかもしれない、という印象はある。
その理由として粗い推測としては、すごい大企業ではないから、といったことや、「サンガリア」という名前の響きによって、ある意味では親しまれているということなのかもしれない、と思った。
その社名の由来もホームページに明記している。
中国・唐の詩人、杜甫の作中にある「国破れて山河あり、城春にして草木深し...」の「山河あり」に由来するサンガリア。
安禄山の乱で長安の敵中に軟禁されていた際、都の春景色を遠望し、自然の悠久と国の戦乱を比べ、自らの不遇を詠じたものである。
杜甫が、そうした状況で詠んだ漢詩は、決して縁起がいいといったことではないから、その漢詩を元に社名にしたのは、厳しい状況を忘れない、という自戒をこめた命名なのかもしれないと思うと、この名前の由来も、少し不思議な感じがする。
ナタデココヨーグルンマスカット
名前にインパクトがある。
ナタデココを入れたら、もし高齢者が飲んだら、誤嚥の可能性もあるけれど、その辺りはどうなのだろう、といった興味もあって、いつものとても安い価格から比べれば、自分にとっては少し高いのだけど、購入した。
妻に飲んでもらった。
「小刻みに刻んでいて、飲み込まないように工夫をしている。
ナタデココの感触は好きなので、嬉しい」。
私も、飲んだ。
思ったよりも、ナタデココが小さく、たくさんあって、嬉しかった。よく混ぜないと沈んでいる。でも、意外と上品な味だった。
表示には、「ブルガリクス&サーモフイルス 二種類の乳酸菌で自社発酵」。食感系飲料。という文字。
確かに、コーンスープに近いかもしれないと思った。
みっくちゅ じゅーちゅ
最初は、すごく人工的な味がした。振ったら、美味しくなった。濃い味。甘いものが欲しいときは、とても美味しく感じる。カロリーは、1本飲むと、270キロカロリー。果汁20%。
妻の感想。
「色々な果物が混ざった味で、美味しいと思う。ただ、後味が、むわーんとして、モヤッとした気持ちになるので、また飲みたくはないかも」。
それは、果汁20%の限界かもしれない。
それにしても「ミックスジュース」を「みっくちゅ じゅーちゅ」という名前にして商品化するのは、勇気がいると思った。
うましゅわ王林サイダー
王林サイダー。
どうして、王林なのだろう。紅玉も出すのだろうか。他の種類も出すのだろうか、とは思う。「うましゅわ」は、あとで気がついた商品名だけど、わざわざ独特のネーミングにしたという印象になった。
飲んだら、爽やかで、甘さ控えめで、上品な美味しさだった。サンガリアらしくない、などという失礼な感想が浮かぶ。
妻は、「食前酒のようで、食事と一緒に飲めそうな感じ。甘さ控えめで、美味しい」と笑顔だった。
がんばれ、サンガリア
ずっとオーソドックスな飲み物だけだと、ちょっと寂しい。だから、サンガリアにはがんばってほしい、と思った。
次にスーパーへ行ったら、さつまいもミルク、という見慣れないラベルがあった。すぐに買おうと手にとったら、やっぱりサンガリアだった。
ちょっとうれしい。
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