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味を確かめたくなる「チャレンジ飲料」

 スーパーに寄ると、妻から渡されたメモには書いていなくても、ほぼ必ず見回るところが、飲料関係の棚だった。


500mlのペットボトル

 500mlのペットボトルの飲み物が並ぶのが日常の光景になってからも、かなりの年月が経っていると思う。昭和の時代に、最初にこのサイズの飲料が出たときは、ビンに入っていて、しかも「三杯ついでもまだ余る」というコマーシャルの言葉を覚えているから、一人で飲む量とは考えられていなかった。
 しかも、家の冷蔵庫に入れて、食卓に並ぶものであって、今のように一人一人が持ち歩くものではなかったことを考えると、飲料の消費量は、ケタ違いに増えているはずだと思う。

 だから、最初はやや多いと思っていた500mlも、それほど量を感じなくなったし、スーパーの棚には、600m lや、650mlも並んでいるが、それを見ても「ちょっと太っている」くらいにしか思えなくなったから、人は本当に何にでも慣れていくようだ。

 その棚の一番下の左端にはペプシが並ぶ。600mlで、今は79円(税抜)。去年までは69円(税抜)で、ありがたい飲み物だったが、値上げが始まった時は、一気に20円以上の価格になって、それも定価は150円くらいのはずだから安いのだけど、貧乏なせいもあって、よりショックだったが、そのあとは今の79円に落ち着いたから、また日常的に購入するようになった。

 500mlの価格も、本来は100円以上するのだけど、スーパーなどで100円以上(それでも定価より安くても)すると、高いと感じるようになったので、やはり、状況に慣れてしまうのだと思う。

チャレンジ飲料

 そして、その飲料の棚で、見慣れないで、味が想像しにくい飲料を見かけると、つい買ってしまう習慣もついてしまった。

  それらを勝手に「チャレンジ飲料」と自分の中で名付けて、購入し、家で妻にも飲んでもらうのは、味に関しては、妻の方がよりわかっているから、という理由もあるし、自分だけでは気がつきにくいことも教えてくれるせいだった。

 だから、スーパーへいくと、飲料の棚をのぞいてしまうし、少しかわったように見える「チャレンジ飲料」を、買ってしまった。

 3種類を飲んでみた。

ファンタ❔ ミステリーレトロ味

 コップに注ぐ。

みどりだー」という妻の声。

 飲んでもらうと、しばらく考えている。

遠くに、メロン。  
 うーん、レモンも入っているかな。
 くせをなおしたオロナミンCみたい。

 シュワシュワしているけれど、味がないような。

 フルーティーで美味しい、というのではなく、何か味の強さがないような気がする」

 不評ではなく、個性が弱い、というような感想だった。

 私も飲んでみると、確かに、味が弱くなった、氷にかけるシロップのように感じた。

 これは、パッケージに「?」があるし、中味は秘密だったらしいが、正解は、「バナナ&ピーチ バブルガム」

 妻は、この項目の中では「グリーンアップルラムネ」、と思ったらしい。

 ただ、この記事に並んでいるレトロ味を、ほとんど知らなかった。
 私にとっては基本のオレンジとグレープの印象が強い。

 妻にとっての「ファンタは?」聞いたら、ミリンダという答えがすぐに返ってきた。

 ファンタの中でという話にしたのに。ということを言っても、妻は笑っていた。安いから、という理由を言っていたのだけど、私にとっても、ミリンダは、10円安いというだけで、歩いて5分くらいの少し遠くの自販機にまで買いに行った中学生の時の記憶があった。

 話は、かなりズレた。

復刻堂 バナナ オ・レ

 ダイドーの商品。サンガリアと並んで、ちょっと期待をしてしまうメーカー名だと勝手に思っている。

 妻の感想は早かった。

おいしいおやつの味。
 一口目は美味しい。だけど、スコーンと後味がない。

 マンボウみたいな感じかな。---ほら、尾っぽがないような---。

 最初は、美味しい。後味がないのが不思議。
 また、飲みたいのか、っていうのは、微妙。どちらでもないかな。

 パッケージは、可愛い。飲み物の色も可愛い」

 私も飲んでみた。

 昔のバナナ味だと思った。復刻堂とタイトルがついているけれど、確かに、こんな感じだった。

 懐かしいのは、本当だし、だから後味といった豊かさが、まだ足りない時代のものに近づけているのかもしれないとも思った。

不二家 塩すいかスカッシュ

 すいかだから、夏の暑い日に飲んだ。

 妻は、最初に香りのことを強調していた。

飲むと、すいかの香りがフワーッとしてくる。
 ---すいかの味は、ちょっと薄い。

 あとは、シロップの味みたい。味が、スイカというより、香りがスイカ。後味も、鼻に抜けていく。

 チャレンジというのでもなく、守っている、というのでもなく。
 --普通かな。

    ----今度飲みたいか、というと微妙」。

   私は、何しろ不二家が、こうしたチャレンジ飲料を出すのが珍しい、という印象に引きずられていたと思う。

 それでも、私にとっても、スイカ味が、微妙な薄味だった。
 塩すいか、というタイトルがついていたけれど、思ったよりも保守的な感じがした。

 スイカを遠くに感じる。しかも、飲んだあとしばらく経って、遅れて味がやってくるような気がする。

 暑いときには、いいかもしれない。

 のどが渇いた時に、一気に飲むようなすいか味を狙っているのだろうか、という気持ちになる。

 今回は3種の(個人的に)「チャレンジ飲料」を試してみた。

 個人の感想に過ぎないけれど、どれも「チャレンジ度合い」が少なかった気がする。それは、自分の選択が甘かったということでもあるので、今後も、もう少しがんばりたいと思いました。





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