さようなら、靴下。
洗濯物を干しているとき、妻に急にいわれる。
「靴下の引き出しがいっぱいだし、これ、捨てるね」。
差し出されたのは、冬に履こうと思って買った黒とグレーが交互にボーダーになっている、たぶん、ウールが多めのもの。
それはいつ買ったのか忘れるくらい昔、確か、靴下屋で買って、何度も、何十回も履いていた。
そのせいか、パッと見でも、くたびれた感じがあって、よれよれ、と表現されてもおかしくないし、かかとは限りなく薄くなって、穴が開いていないのが不思議なくらいだった。
最近、靴下を買ったし、確かに引き出しはいっぱいだったし、捨てるなら、この靴下しかないのは、わかる。
捨てられない
自分では、捨てどきの判断が難しく、特に下着というか、直接身につけるものだと、外からは見えにくいこともあって、ずっと捨てられない。
ワイシャツも汗をかくので、今は白しか着られなくなっているのだけど、黄ばんできたり、汚れが目立つようになっても、かなり目に見えて、傷んでないと捨てられない。
そうした判断を、妻がしてくれて、でも、いざ捨てる、と言われると、なんだか、時間を引き延ばしたくなる。
それは、妻から見たら、本当にムカつくことだとは思うのだけど、もう着るのは無理だったりするのはわかっていても、なんだか悲しくなる。
今回も同様だった。
少し前までは、靴下は靴下屋で購入することが多かった。1足1000円近くするし、場合によってはそれ以上になるのだけど、履きやすく、丈夫で、デザインもきれいだったので、愛用していて、スタンプカードをいっぱいにしたこともあった。
ただ、それは偶然なのだろうけれど、携帯もスマホも持っていないから、紙のスタンプカードから、アプリに移行したあたりから、靴下屋で買うことが少なくなったのは、自分が貧乏のままなのに値上げも進んで、だからいろいろなものを節約しようと思うようになったせいもある。
さらに、寒がりなので、冬は足元から冷えたりするので、ヒートテックのような発熱するような靴下を買うようになったし、その方が安かった。そのほかの季節の時は、安いのだけど、普段とは違ったデザインのものを買うようになった。
今回も、そういう靴下を買って、引き出しがいっぱいになった。
それなのに、捨てると言われると、ちょっとひるむ。
とても勝手なことなのもわかっていた。
さようなら、靴下
そういえば、さっき、台所で食器を洗っているときに、水がはねて、足元が濡れて、靴下も冷たくなったので、替えようと思っていたから、妻に伝える。
「今、靴下、かえようと思っていて、だから、その靴下、もう一回だけ最後に、履いて、それから捨ててもいいかな」。
そんなことを言ったら、妻は、役に立ってよかったね、と言ってくれた。
だから、写真にも撮って、それから履いて、脱ぐときは、思い切ってゴミ箱に入れた。
さようなら、靴下。
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