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子どもが中学をやめた。それを認めた①(全3話)

親が子どもに、
本当に望んでいることは何だろうか?

僕たちは、
時々いや往往にして、

在り方を間違う。

僕の娘は中学を
途中で行かなくなった。

行けないのではなく、
行かないんだ。

僕は当時中学のPTAの会長をしていた。

一般的に体裁が悪いかもしれないね。

でも、
僕はそれを認めた。

学校に行かない選択を認めた。

もちろん妻や学校の先生は、
なんとか行かせようとしたし、

義務教育だし、
非常識なこともわかる。

行かせようとする気持ちもわかる。

だけど、

僕が子どもに
本当に望んでいることと、

その行為は真逆だったんだ。

だから、
学校に行かないのを認めた。

中学の卒業式、
卒業生へ贈る言葉として
PTA会長の祝辞を読んだ。

タイトルは、

「親から子どもへ感謝の手紙」

子どもから親への感謝の手紙は
よくあるが、

親から子どもへ

親の代表として

子どもに伝えたいことがあったんだ。

内容はざっくりこうだ。

「私たち親は
あなたを育てるのは初めてなんだ。

だから、よく間違う。

初めて抱いた、
あなたのあの柔らかな感触を思い出す時、

あなたがいるだけで
本当はそれだけで十分なんだ。

だから、私の子どもでありがとう。

あなたらしくいることを
本当は望んでいる。

これから、自分の心で感じ、
自分の頭で考え、
自分で選択して、
自分で生きていく力を
育てて欲しい。

後から生まれたあなたたちは
本来親よりアップデートされている。

親を振り返らず、進んで欲しい。

そして、僕は今あなたから学んでいる。」

自ら選択する機会が奪われることは、
生きていく力を奪う、そう思ったんだ。

正しいかどうかはわからないけど、

それでも、
あなたらしくいて欲しいことは真実だ。

そして、
このスピーチの少し前に、

ある決意を
僕は親としてしていた。

子どもに伝えられる親として
どう生きるのか、どう生きたいのか、
ということ。

そして、会社を辞めた。

非常識な選択をしてでも、
どう生きるのか。

子どもを育てることで、
親は学ぶ機会を与えられていると思うんだ。

その後、
子どもはどうしているかは、
また書こうと思う。

親としては、
意思のある子だ、
大したもんだ、と思っている。

追伸:

この話は、
学校を否定したり、
批判することではない。

元PTAの会長として、
いかに学校も苦労しているか
知っているし、

少人数のクラスや、
地域やPTAとの関わり、
部活動なども含め、

子どもたちのために
努力されていることも
知っている。

学校、地域、親、

大人が、

子どもを理解しようと、
一緒に育て、学ぶことが
大事だと思う。

第2話はこちら。


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