読書離れと映画
ー読み聞かせの時間の思い出からー
小学生の頃、ボランティアのお母さんが月に一度読み聞かせに来てくれていました。すごくその時間が好きだったのですが、覚えていることと言ったら、絵本のページをめくる時、お母さんが本を支えるためにぎゅっと握ったからなのか、かすかに聞こえる「ミシッ」という音と、その間だれも話さない沈黙ぐらいです。絵本の内容ではなくて。
私は「母を訪ねて三千里」という本が大好きだったらしく、毎晩母に読み聞かせてもらっていました。本当に毎晩同じ絵本をねだっていたようで、今でも時々母に、「読みすぎてセリフ