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短歌のようなもの19

 もう眠ろうかという深夜、つれあいが「台所の電灯がおかしいからちょっときて」という。見てみると、古い蛍光灯タイプのそれは紐を引っ張ってつけたり消したりするのだが、うまく作動せず消すことができない状態になっていた。一晩中明々とつけておくわけにもいかないので、蛍光管を外す。
次の日、私の不在中に馴染みの電気屋さんが来て、蛍光灯はLEDのシーリングライトになっていた。私はこのLEDの灯りが嫌いなのだ。光線が拡散せず部屋の隅はなんとなく暗い。光を強くすれば真下はやけに眩しい。他に選択肢は無くしょうがないが、蛍光灯や電球の灯りを懐かしむ日が来るとは思いもしなかった。
 
 という事で今回のお題は灯りにしました。

【お題:灯り】
PCのバックライトが照らす顔午後10時一人のオフィス

チリンチリン微かな音鳴り光放ちジーと聞こえる通奏低音


 蛍光灯の話はやがて共感してもらえなくなるでしょう。スタートランプの音の後、蛍光管が白い光を放つ、あの瞬間のわずかな緊張感も。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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