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短歌のようなもの26

 先日身内が亡くなり、久しぶりの喪主。葬儀社との打ち合わせ、通夜から告別式。何年振りかで段取りにまごつき、対応する人々は親戚ばかりなのに何故か緊張する自分。何度来ても不思議な感慨に浸るのが斎苑。淡々とお骨を拾う自分に驚く。「千と千尋の神隠し」主題歌、覚和歌子の詩を思い出す。
 生きている不思議
 死んでいく不思議
 ゼロになる身体…
故人の曾孫である二歳児が発する声が、僧侶の唱えるお経と交錯する。幼子の可愛さに癒され、四十九日までの段取りに身構えて、長い1日を終えた。

【お題:お葬式】

死化粧故人に似合う紅の色問われて選ぶコーラルピンク

「ご遺体の保存のため」と据えられたドライアイスに胸を衝かれる

叔母と姪歳を重ねて姉妹のように話が尽きぬ斎苑の午後

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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