秋の夜長

私は本を…

買うのが好きだ。

若い頃は、色々読み漁った。小学校では学校図書を。中学からは氷室冴子や久美沙織など少女小説に始まり、赤川次郎の推理小説にもハマった。高校の仲間内ではシドニーシェルダンが流行り、カバンに教科書ではなく分厚い本を入れて、行き帰りの電車でも読んでいた。大学に入ると、宮本輝を読み始めた。大人になり、田辺聖子、山田詠美もよく読んだ。江戸時代に興味を持ち、新撰組や幕末が舞台の本ばかり読んでいた時もある。
そう、私はジャンルにこだわりがない。
推理小説、ホラー、純文学、時代物、エッセイ。何でも読んだ。そして、気に入った作家ができると、その人のものばかりを集中して読み、飽きるとぱったり読まなくなる傾向もあった。

そんなことを繰り返していた私の読書人生。
でもいつの頃からか、全く本を読まなくなった。思い起こせばケータイが普及し始めた頃からだと思う。
今では活字はほぼケータイでしか読まない。新聞もやめた。
唯一隅から隅まで読むのは、ガイドブックだ。若い人はそういう情報もケータイから取り入れるのかもしれないが、私はそこは断然紙派。

読書からずいぶんと遠のいている私であるが、読みたい気持ち、読みたいと思う本はある。本屋も大好きで、ついつい寄ってしまう。いや、寄ると買ってしまうので、寄らないようにしている。
それでも「読む予定」の本は増え続けている。先日も買い物に行ったショッピングセンターで、ついふらふらと入ってしまい買ってしまった。3冊も。

こう思う。
読みたい本が本棚にあると、安心するぅ

読みたいと思った本が本屋ではなく、自分の家にある。タイトルを忘れても、本棚を見ればいつでも思い出し読むことができる。その安心感、満足感たるや、なかなかのものである。

結論。
本を買ったら読んだも同然。

いや、この秋は読む予定。
知らんけど。

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